介護の仕事を30年間続けてこれた、運命的な体験

こんにちは、 はじめまして　あきらです。

ボランティア経験もなく、介護も福祉も「全くの無知」。なんとなく、あま〜い気持ちで、30年前に介護の業界に飛び込みました。

最初の勤務先は、入所者116人の「特別養護老人ホーム」

介護保険ではなく、当時は措置入所。現在は「介護士さん」とか「ヘルパーさん」とか呼ばれていますが、当時の施設では「寮母さんと」呼ばれていました。（私は男性ですが、男女問わず寮母さんでした。私が入職した施設では）そのような時代です。

これが現実？？

目の前に見えている私の景色は、あまりにも衝撃的でした。

排泄介助や嘔吐物の処理の実際。経管の人、言語コミュニケーションができない人がほとんど。

マヒや拘縮がつよく体が変形・・おむつは当時「布おむつ➕おむつカバー」。紙おむつは高価なので、施設で洗浄して、限りなく再利用でした。

そのような中ですが、おむつ交換や入浴介助の場面では、入所者から「ありがとう」の発語。表情が変わったり、目で合図したり、介護現場6月後、自然と非言語コミュニケーションができるようになってきて、あったかいものを感じる・・・そんな瞬間！わるくない！

しかし、私の内面は、介護の現実のすべてを、なかなか受け入れられない葛藤が続き、殻を破れない毎日を送っていました。

そんな毎日を送り、6月を経過したある夜勤のことです

看護師からの申し送りで、入所者のKさん「いつ旅たたれてもおかしくない」。。。

私の担当だ。あー当たってしまったー、（心の私の声）

Kさんの居室（きょしつ）に向かうと、酸素投与〜　6月経験のひよこの私でも、あきらかに旅たちに近い身体症状が。。。

あー朝までもってくれー、（心の私の声）

長い夜勤がスタートしました。同じ夜勤勤務の先輩「寮母」さんにケアのポイントをきくも、

私の表情はこわばり、心の中はふるえていました。

夜勤者3人で入所者全員の、おむつ交換は60分かかります。その合間で観察をこまめにしてました。

0時からあきらかに呼吸が苦しそう。血圧も測定できず。・・・

私の内面は覚悟し、スイッチが入りました。

今の私にできることは、寄り添うことだ！

先輩2人は、他の入所者のおむつ交換や体位変換、観察にあたり、私はKさんにずっと寄り添いました。

体を摩ったり、体位変換をしたり、拘縮がつよいKさんだけど手を握ったり・・・

＞覚悟をしていましたが、その時がきました

私は手を握ったまま、Kさんは最期、力をふりしぼり頭を少し上げて、「永眠」旅立ちました。　Kさんの眼から涙が流れ、

私は「KさんKさん」と叫び　時が止まり、どっと涙が流れました・・・

その瞬間しばらくしてから、目の前のKさんに対して、私の「スキルのなさ」「無力さ」「無知さ」にかられ、「もっとできることがあったのでは」？と、自分を責めました。

そして、管理医師が永眠されたことを確認後、看護師と Kさんの「エンゼルケア」がはじまりました。

私は看護師に「自分にやらせてください」と無意識に言っていました。

（エンゼルケアとは、硬直前に、体内の内容物を排出、腔部に綿を詰めたり、清拭、男性は髭剃り、女性はお化粧、衣服に着替え、などのことです）

看護師の指導で、エンゼルケアをしている最中、泣き声が聞こえ、見まわすと看護師が「Kさん、うれしそうだよ」・・と、泣き声で私に語りました。

私が30年間介護の仕事を続けてこれたことは、このKおじいちゃんの体験が忘れられない。頭から離れず30年持ち続けてきたからです。

Kさんが最期、頭を少しあげて 旅たたれたこと・・

何か私へのメッセージなのかな？　と、30年間思い続けてきました。　

そして、今思えば、介護職は「人と人としての関係」を築くこと。
そのことの大切さ・基本の「き」をKさんから学び、その後の私を大きくしてもらえたと、振り返ることができます。

〜介護の職場は「喜怒哀楽」の毎日です〜　目の前の入所者・利用者、職員とのエピソードを積んでいくことで「グリーフケア」へ活かされて行くことに繋がると、私は思います。

（グリーフケアとは、身近で大切な人を亡くし、大きな悲しみを感じている人を支えるためのケアです。介護現場でのグリーフケアは、利用者・入所者さんが、どのような介護や暮らしをしていたのかをご家族等にお伝えして、死を受け入れ、正常な日常生活へ戻っていく糸口を支援していきます。）

こんな私がこれから貢献したいことは・・・

Kさんとの関わり以降、さまざまな利用者や家族、職員と関わってきて、

介護や福祉は「想いが伝わらなかったり」「自分を責めたり」「人を責めたり」、感情がつきまとう複雑な人間模様と実感してます。

私は、介護する家族や職員、他にも親子関係や福祉・医療に興味がある人を癒したい！！　そして自分も癒されたい！！（もちろん、現役介護職も続けます）

そんな思いから、カウンセリング、コーチング 、ヒーリング　などを学んできました。

介護のこと、人間関係や職場組織に「悩み」「相談」がある方へ、
ほんのわずかでも　〜幸せのバトンをつなげて行きたい〜　と思い、次回以降も発信・提供していきます。

ゆる〜く♪　自分に余白を持って♫

最後までお読みくださり、ありがとうございます🍀