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週末の立ち読み

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金曜日によく掲載する。主観的なブックレビュー。人文学やサイエンス、SF小説などが多い。時折有料エリアが発生しますが、これはその時思い浮かんだ思考やアイディアをまとめるものです。で…
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記事一覧

21.02.26 【週末の立ち読み・続 #3】さわる、ふれる、把握する──ジャン・ブラン『…

 手は人間らしい器官である──という命題は、別に手フェチでなくても、表現にこだわりを持つ…

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21.02.05 【週末の立ち読み・続 #2】古代から連綿と続く権力者のイメージ戦略 〜ホル…

 毛沢東はよく泳いだ。ムッソリーニも泳いだ。最近だとプーチンも極寒の沐浴を発表している。…

21.01.08 【週末の立ち読み・続 #1】僕らは何から距離を取るべきなのだろうか? 〜カ…

 こんばんは。八雲 辰毘古です。ふだんは『小説家になろう』で創作しているアマチュア創作者…

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20.11.21【週末の立ち読み #7】僕らは孤独だ、母胎の中に閉ざされながら 〜竹宮惠子…

 宇野さんの『母性のディストピア』(早川書房)を読み終えてから、母性社会というものについ…

20.11.14【週末の立ち読み #6】僕たちの虚構はどこに向かうのか? 〜樺沢紫苑『父滅…

 前回の読書で、肝心なことが話せていなかったので、対比的になる書籍を探したところ、ちょう…

20.11.07【週末の立ち読み #5】この虚構じみた世の中でリアリティを語ることのアイロ…

 いまのこの国に本当の意味で語るに値する現実は一つも存在しない、そう著者は断言している。…

20.10.30【週末の立ち読み #4】2020年のノーベル物理学賞受賞者の考える「心と宇宙」の問題 〜ロジャー・ペンローズ『皇帝の新しい心』(みすず書房)〜

 2020年10月6日、ノーベル物理学賞の受賞者の中に、その男はいた。  ロジャー・ペンローズ。御年89歳。  数理物理学者であり、その専門分野のみならず、さまざまな理論やデザインに影響を与えたとさえ、言われている。  映画マニアの間では、クリストファー・ノーラン監督の『インセプション』、その中にもペンローズの階段と呼ばれるペンローズ発案のデザインが巧妙にトリックとして用いられる。  実際ペンローズはエッシャーにアイディアを提供した人間でもある。こんなユニークな人は他に二人

20.10.23【週末の立ち読み #3】未来はもしかすると過去に置き去りにされたのかもしれ…

 かつて「未来はここにある。それはまだ広くいきわたっていないだけだ。」と書いていたのはSF…

20.10.16【週末の立ち読み #2】死に至る病、それこそは老化。──デビッド・A・シンク…

※この書籍で書かれている内容はあくまで著者:デビッド・A・シンクレア氏の意見と考えである…

20.10.09【週末の立ち読み #1】己の正しさを全うするために 〜プラトン『国家』(岩…

 皆さんは、エルの物語を知っているだろうか?  残念ながら、「えるしってるか?」のほうで…