見出し画像

肉の万世

津田沼に肉の万世が出来たようだ。
万世ができることは店舗が工事中だった2月あたりに前を通って知っていたのだが、ようやくお店に出向く事ができた。
場所は船橋税務署や県船近くの中野木交差点の所。住所は船橋市かと思いきや習志野市谷津らしい。(習志野市は千葉市船橋市と接してる部分が多く市境付近ではよくこういうことが起こる)
仕事が早めに終って他に用もないので急いで店に向かう。16時ごろ着。広く高級感溢れる造りの店内には僕以外は3組くらいのお客さん。ロードサイドの店の平日16時過ぎなんてこんなもの。今はこれでも土日に店の前を通るとしっかり駐車場は埋まっていたのでお店の客入りを心配する必要はないだろう。
席に着く。テーブルはしゃぶしゃぶや焼肉にも対応しているタイプのようだ。
今回は用はないけど次回ボーナスでカーチャンを連れてった時にお世話になろうと固く心に誓う。
店員さんがメニューと箸ナイフフォークマスクケースの一式を持ってきてくださる。マスクケースがとてもかわいい。
メニューに目を通す。ちと高いけどどれも美味しそう。本当は有楽町や霞ヶ関の万世拉麺で提供されるパーコー麺目当てだったけど、津田沼店にはないようだ。
パコリタン(排骨が乗ってるナポリタン)かナポリタンハンバーグで迷ったけど、排骨は都内にいる時にパーコー麺として食べると決めてナポリタンハンバーグを注文した。
ヤクルトの2軍戦を観ながら10〜15分ほど待つ。
到着!
熱々の鉄板の上にデミグラスソースのハンバーグ、ポテト、ナポリタンがドン!と乗っかっている😍
1年ぶりくらいの肉の万世。早速一緒に来たライスと共にハンバーグを頬張る。
言葉はいらない。無我夢中ですぐに食べ終えてしまった。ハンバーグは最近ありがちな肉汁を強調しまくった物ではないけどハンバーグもソースも基本を極めていてとにかく美味しい。ナポリタンも同様。美味しさの余韻に浸りつつ僕は子供の頃に行った万世に思いを馳せていた。
2007年頃まで万世は幕張の国道14号沿いに店を出していた。場所としては幕張本郷から幕張メッセやマリンに向かう途中に14号と交差点になってるあたり。UFO型のラブホの近くと言えばわかる人もいるのでは。
古くなった鉄道車両を用いた外装の店舗で前を通るだけでワクワクした。跡地は現在は個室ビデオ屋になっている。
子供の頃の僕はここでの外食が何より贅沢だった。
父は全くセンスのない人間なので外食に連れてく際には明らかに子供向けでない刺身食うような店やくるまやラーメンばかりだった。今となればわかるけど父は実際ろくに健康に気をつけているわけではないくせに健康的ぶっている。肉や油っこいものを食べてる家族を怪訝そうな眼で見たり効果出る前には飽きる癖にいちいち立川志の輔に相槌を打ちながらガッテンを視聴して毎週のように新しい健康法を取り入れる事が好きで好きでたまらない。そして大して粗食にもなってない粗食をする自分に酔いしれているのだ。
話は逸れたが、つまり万世に行く時は父不在で母か母方祖父母に連れて行ってもらっていた。それが何より楽しかった。偏屈でなにかと文句を言う父が不在で何を頼んでもいい万世での食事。たいていその前のアウトレットやららぽーとでの買い物とセットになっていたのも尚更である。
そして出てくるハンバーグやステーキ。我が家も中の上家庭で人並みよりかは豊かな暮らしだったので夕飯にステーキが出てくる事もあったしハンバーグもしょっちゅう作ってもらってはいたが、お店で食べる物は一味違う。外装のワクワク感と気を遣わなくていい安心感の合わせ技の食後のあの多幸感は今でも忘れられない。
時は経ち僕は大学生になり都内に通学するようになっていた。そして見つける御茶ノ水の万世ビル。
なんてことだろう。あんな最高な店が11階建てだと?しかも各フロアで違う味が楽しめるだと?
行ってみた。どのフロアもよかった。中でも1番心に残ったのが産まれて初めて食した排骨麺だった。帰りの電車で調べてみるとなんと万世の手掛ける排骨麺の専門店が新宿駅西口にあるではないか。
そこからは通いに通い詰めた。月2回は新宿西口の少し古い飲食店街の中にある万世拉麺に排骨麺を啜りにいった。
しかしそこも僕の卒業あたりで飲食店街そのものが閉鎖する為に閉店しまった。卒業も重なり僕は少し万世から足が遠のいていった。
たまに総武線の秋葉原御茶ノ水間の車窓から見える万世ビルを目にすると無性に万世に行きたくはなったけどちょうどいい機会もなかった。
そんな時近所にて見つけた。工事中の万世の店舗。胸の高鳴りを抑える事が出来なかった。
本当はオープン初日に行きたかったけどそれは叶わず、オープンから一月前後の今日ようやくお店に向かう事ができた。
とにかく最高なので皆さん肉の万世に行ってみてください。めちゃくちゃ衝撃を受けるとかはないけどそれでも食後には行ってよかったなと思えるから。

この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?