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独立遊軍の将テスト1「自力新規開拓」

「普通の将」は目指さない

エクストラ勤め人になるには、「独立遊軍の将」になることが必須だ。

前回の記事(EX勤め人の入口)にて説明した通り、将は将でも、正規軍の将ーーつまり普通の、兵隊の部下が大勢いる部長や課長では意味がない。
部下がたくさんいる、というのは一見すると良いことのように見える。
しかしこれは実は一般ピーポーである兵隊たちを何とかうまく使っていくための現場監督、という役割で、割の合わない任務だ。
一般ピーポーの兵隊たちは、何かとサボりたがったり、文句を言ったり、くだらないことで揉めたりする。
これらをなんとか言いくるめながら目的地へ引っ張っていくのが、普通の部長や課長の任務である。
これはカッコいい言葉でいえば「マネジメント」となる。
しかしそれはデキない一般人たちをなだめながら、ときには尻を叩いて叱咤激励し率いて雑魚狩りをしていくという役割だ。
羊の群れを率いる羊飼いのような役割が「普通の部長」なのだ。
これは労力のコスパが悪い。
気力の損耗が大きく拘束時間も長くなりがちだ。
これを目指さない、つまり「昇進を拒む」のが聖帝流であり、この部分は私も大賛成である。
しかし一概に「昇進を拒む」をしなくては良いのではないか、例外もあるのではないかと私は1.5流の人(一流:独立自営と二流:普通の勤め人の間)に向け提唱したい。

独立遊軍の将

私が提唱するのは「独立遊軍の将」を目指すことだ。
先述の「正規軍の将」ではない。
独立遊軍とは、

・実務者が自分ひとり
・部下がいたとしてもアシスタントひとり

もしくは年次が進めば見込みある若手ひとりを弟子とし、ジェダイのようにパダワンとするか。
こんなに小さなチームで仕事がまわるのか?と思う人もいるかと思うが、問題はない。
この独立遊軍には雑魚狩りの任務がないからだ。
逆にいえば、おびただしい量の雑魚狩り任務があるから正規軍が必要で、そのためにアタマ数、手の本数として兵隊も要る。
独立遊軍は雑魚狩りはしないから人数が要らないのだ。

独立遊軍の任務とは

では独立遊軍の任務とはなんだろうか。
それは「新規開拓」である。
新規の顧客や業界を探し、新たな取引を始めること。
新たな収入源となる商品を創造すること。

商品の多くには「寿命」がある。
新素材や新技術の誕生、トレンドの変化、人々の需要の変化によって多くの商品には寿命がある。
いわゆるプロダクトライフサイクルというもので、例えばカセットテープがCDやDVDに置き換わり、いまではSSDに代替されたため、カセットテープの寿命は尽きた。
そして同時にカセットテープの部材や素材もまた寿命が尽きた。
こうして多くの製品には寿命・盛衰があるから、新規開拓は必須なのである。
新規開拓、すなわち新規の顧客の創造ができない企業はジリ貧になっていく。
そのため現行の商品の寿命が残っているうちに、次世代の収益の柱を作らなくてはならないのだ。

・新たな業界を開拓する
・新たな顧客層を開拓する
・既存品の新用途を発見する
・新商材を作り出して世の中に提案する

こういった先端的な任務が新規開拓の将には与えられる。

もちろん正規軍においても新規開拓の任務はある。
しかしそれは「既存商品の競合他社シェアを奪う」がほとんどだ。
他社品を使っている企業に営業して、他社品から切り替えてもらう。
これはリニア的、日常業務の延長線上にあるものだ。
時間さえかければ並の営業マンでもできることだ。
なぜなら企業対企業の取引においては、合理的な選択がされやすく、結局は

・「使えるのか」(性能)
・「儲かるのか」(コスト)
・「安全なのか」(運用面)

これらの切り口で総合的に判断されて採用が決まるからだ。

そこに営業マンの人柄は、わずかしか貢献できない。
そのため、既存の業界での新規開拓はちょっと優秀な兵隊に任せておけば事足りる。

ただし個人技により開拓スピードの早い・遅いはある。
それは私が提唱した「被購買力」を磨けば早まり、その結果として開拓の件数が増えていく。

このようなリニア的でない新規開拓は言ってしまえば誰にでもできる。

しかし次世代の稼ぎ頭になるような商売を作り出すことは、並の営業マンには難しい。
高い情報収集力と、並々ならぬ新規開拓メンタルが必要だからだ。
これができる者をいかに見出し、抜擢していくかに経営者は苦心している。
もちろん経営者自らも新規顧客は探す。
探すのだが、とはいえ経営者も営業だけしていればいいわけではない。
そのため新規開拓ができる将軍を求めているのだ。

そうこれがEX勤め人だ。

EX勤め人は言い換えれば特命の新規開拓専任者となる。
その選別・抜擢がどのように行われるのかを私の経験から列挙していく。

隠しテスト1

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