4/28 SGLT 利尿薬

今日来られた患者さんでループ利尿薬であるラシックス 20(フロセミド)が前回処方されていた方がいた。今日の処方箋を確認するとラシックス 20が中止となり、トラゼンタがトラディアンス APに変更されていた。この患者は重度の糖尿病で他にも糖尿病治療薬として、メトグルコ 250(メトホルミン)、レパグリニド 0.5、トラゼンタ5 (リナグリプチン)、ランタスXR注ソロスター 450(インスリン グランギル)が処方されていた。今回ラシックスが削除されトラディアンスAP(実質的にはエンパグリフロジン 10の追加)に変更されていた。この理由として考えられることは、元々心不全の治療としてラシックスを使用していたが、糖尿病もだんだんと悪化してきており、心不全に対する適応も持つSGLT2阻害薬を追加したと考えられる。またラシックスを削除したのは副作用として電解質異常を来す可能性があること、さらにトラディアンスの添付文書を確認するとループ利尿薬などの利尿薬との併用は利尿作用の増強に繋がる恐れがあり併用注意となっているため処方されなかったと考えられる。
今回のように処方変更があった際にその意図を汲み取るためには薬に対する深い知識が必要であることを実感した。