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「選挙に出る!?やめておきなさい!!」(父)

2022年4月、大崎市議会議員選挙に立候補、当選し、議員として1年間が経過しようとしています。
あの時、どんなことを考え、感じていたのか。忘れないように振り返ろうとnoteにまとめることにしました。
つらつらと、1年前の記憶を何回かに分けて辿っていきます。

「次の市議会議員選挙に出ようと思うんだけど」。
2021年12月末、父に話して返ってきた答えは「やめておきなさい」だった。

選挙に必要とされる「地盤」「看板」「鞄」。
お前、持ってるのか?ないじゃないか。
しかも、次の選挙まで3ヶ月しかないのに、できるわけがない。
選挙ってどうやるのか、知ってるのか?
政治ってどんなものか知ってるのか?
政治塾に通ってから考えてみたらどうか。
何も今じゃなくていいじゃないか。
子どもが可哀想じゃないか。
夫は反対してるんじゃないか?

などなど。
おそらく選挙に出ようとする人が反対される時に言われること、全て言われたように思う。

やってみなくちゃ分からないじゃないか。
お父さん、最後に(?)娘のわがままに付き合ってください。

冗談だと思っていた父も、何度も言ううちに「こいつは本気か?」と思い、「言い出したら親の言うことはきかない娘」であることも思い出し、根負け。
協力してもらえることになった。

しかし、父は選挙の経験はない。
父の兄、私にとっては叔父さんが何やら関わったことがあるらしい。
よし、叔父さんのところに行こう。

と言うことで、父を連れて叔父に相談するも、「やめておきなさい」「目指すなら次の4年後にしておきなさい」との返答。
あ、既視感!!
そんなこんなで叔父の家に行くこと3回目。
2022年の正月明けの訪問で「仕方ない、協力する」と返事をもらう。
他の親戚にも説明、理解してもらって、ようやく準備を始めることになったのは1月半ば。
4月の選挙まであと3ヶ月。間に合うのか??

地盤看板鞄はない。
選挙の知識もない。
持ち合わせているのは、気持ちと親族と友人だけ。

じゃあ、持ってる気持ちって、どんな気持ち?

大崎市に戻ってきて約9年(当時)。「もやもや」することが多かった。
・子どもとゆっくり過ごせる公園はどこに?
・子育てに関する情報、どこから入手すればいいの?
・学校教育、30年以上変わっていない?
・休みの日、どこで過ごそう?
・習い事や子どもの体験はもっと選べないの?
・相変わらず女性は生きづらい場面が多い?(自分は生きづらかった)などなど。

子どもの頃に感じた「もやもや」がまだ存在している。
子ども、女性の意見、届いているように感じない。
これって、私一人が感じているものなのか?

たまたまUターンした時期が同じだった友人に私の「もやもや」を話してみた。
彼女も同じく「もやもや」していた。
他の友人たちに聞いてみても、それぞれ「もやもや」していて、共通している「もやもや」の根っこは「子ども・女性の意見が届いていないんじゃないか?」だった。

当時の大崎市は議員定数30に対し、女性議員は3名。10%。
さらに、今現在子育て中の女性の議員は0だった。
国は女性管理職の比率を2020年までに30%を目標にしていたけれど、女性の政治参画は厳しいのだろうか。
市の方針について議論したり、提案する子育ての当事者がいないのでは「もやもや」は変わらないままじゃないだろうか。

誰かが出てくれるのを待つか?でも、子どもの成長は待ってはくれない。
選挙に出るってハードルが高い。その後の活動も心配だ。
でも、やってみなくては分からない。やってみるしかない。

こうした気持ちを友人に打ち明けると賛同してくれ、一緒に活動してくれることになった。そうした友人が増えていった。

しかし、私も友人たちも選挙がどんなものか知らない。
かろうじて叔父が準備をリードしてくれるが、叔父ばかりに頼れない。
私も友人たちも選挙って、何すんの??という状態である。
そんな中、一人の友人が茨城県つくば市の子育て中の女性議員の存在を見つけてくれた。選挙準備期間が3ヶ月だったという。
3ヶ月で何ができるのか?何をすべきか?
あぁ、直接、質問したい。よし、質問しちゃえ!!
ということで、ホームページの問い合わせから連絡したら、即メールの返信をいただく。Zoomやメールでどんな準備、活動をしたか、定期的にミーティングの時間をとってくれ、丁寧にフォローしてくださった。

さらに、お世話になっているコーチングのコーチから、私が以前学んだ社会人学校(都市経営プロフェッショナルスクール)の同窓生に子育て中の女性議員がいるから相談してみては?どアドバイスをいただく。
千葉県流山市の市議会議員、近藤みほさん。
微かな共通項を辿り連絡。即返信をいただき、Zoomやメッセンジャー等で細やかに相談に乗っていただいた。
他の自治体の女性議員たちの経験談を聞く場をセッティングしてくださり、学ぶ機会の提供とたくさんの応援をいただいた。

それにしても、みんな、どうしてこんなに優しいんだろうか。

自分の仕事、家庭等の事情がある中で、協力してくださる方々いる。
他の自治体の先輩議員から教えていただいたことと、叔父が経験した地域の実情とをアレンジし、父と母と叔父と。そして友人たちと準備を進めていくことになった。

私のように、地盤看板鞄がなくても、時間がなくても、子育て中でもできる選挙があるんじゃないか。
自分も、仲間も無理しすぎない選挙をやってみよう。

そんな気持ちで準備を始めたのが1月末。
ここから怒涛の3ヶ月が始まった。


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