本を読んだ

最近寒くなったので山はお休みして本、小説を読むようにしている。

なるべく積ん読はしないように努めているが急に読みたくなったときに手元にないのが困りもの。幸いにも大きな書店が生活圏内にあるので、月1、2回は足を運んで定期購入の漫画を買うついでに気になる本を物色してストックを切らさないようにしている。購入基準は平積みしてあるか、目立つポップがあるか、ピンとくるかどうか。ミーハーといわれればそれまでかも知れない。でも誰誰の作品しか読まない!ということでもないのでこのまま雑食でいきたい。

そして最近買った本がこちら

先に断っておくが今までに小説を読み込んでいるわけではない。特に文才があるわけでもないので自分で作品を投稿したこともない。気の迷いでSSを書いたことはあるがあまり人様の書いた作品をレビューするのは気が引ける。ただnoteに投稿するいい機会なので書いてみたいと思う。アマゾンレビューで書くべきなのかも知れないがあんまり人の目に触れるのも恥ずかしい。若干ネタバレ含みます。



総合評価 ★★★☆☆ 3/5
AI×ミステリーの切り口としては良いが作品の粗さが目立つ

ミステリーコーナーに表紙が見えるように置かれており、帯にも1位!とかそれっぽいキャッチコピーがあったので裏表紙あらすじだけ読んで買って見た。

好きなところ

・助手の人間とAIがタッグを組み、事件を解決していく点は類を見ない素材(知らないだけで他にもあるかも知れないが…)
・謎に直面したときに他のミステリー作品を挙げて、この作品のオマージュということはタネはこうなのか…?と読者を引き込む力試し(になっているかは私の読書量ではわからないが作品中に明記されているのでそういうことなんだろう)
・出てきた伏線はすべて回収したが、続刊に期待できるテーマを上手く残している

嫌いなところ

・AIを題材にしたミステリーは私が理系ということもあり取っ掛かりが良い。これはスラスラ読めるのでは…と思っていたのだが起承転結の起、展開がいきなりすぎてついていけない。読解力とかそういう問題ではなく作者は読者に対して理解させる気がないのでは。とりあえず登場人物用意して事件起こるからあとは察して、みたいな感じを受ける。

・登場人物に言葉遊び、というか捻った名前を当てているが二つ名がくどい。「舌渦」とか「終わりなき夜に生まれつく」についてるルビを見てこっちが恥ずかしくなってくる。うまく韻を踏んでるやろドヤぁ…厨二か?

・トリックが雑。一緒に謎解きしたいのにいろいろ突飛すぎてツッコミしたくなる。わからんでもないがそれはどうよ?、と。ミステリー初心者だからそう感じるのか?もしやそれを楽しむのか?奥が深いですね。

もしこの作品をAIが書いたならもう創作するレベルに来ているのか…と感動するがそんなこともなく。人間が考え、編集し推敲して出版したもの。AIを出汁に使ったのは良いがうまく料理できていない。主人公はミステリ好きというのもよくわからん設定。むしろそっち方面はド素人だけどちょっとしたひらめきが得意でその情報を元にAIが大活躍…みたいな方が気持ちよかった。

文庫本は安いし場所をとらないので自分の好みかどうか、当たり外れ含めてとりあえず読んで作品を楽しめるのがいいですね。また手持ち無沙汰になったので週末は本屋に足を運ぼう。



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