「パラスティック・ソウルシリーズ」単行本と文庫本の違いとオススメの読む順番＆ドラマCD情報【木原音瀬】
この記事では、木原音瀬先生によるBL小説「パラスティック・ソウルシリーズ」の単行本と文庫本の違いと、オススメの読む順番、ドラマCD情報を紹介しています。
「パラスティック・ソウルシリーズ」は、2012年に新書館から単行本『パラスティック・ソウル ～はじまりの章～ 』『パラスティック・ソウル ～おわりの章～』の上下巻で刊行され、2018年に新たな書き下ろしを加えて文庫化されました。
文庫化された際に単行本時は2巻構成だったものを3巻に分け、タイトルも『パラスティック・ソウル 1』『パラスティック・ソウル 2』『パラスティック・ソウル 3』と変更されています。
その後、文庫版として単行本には収録されていない新作『パラスティック・ソウル endless destiny』『パラスティック・ソウル love escape』『パラスティック・ソウル unbearable sorrow』が発売されました。
「パラスティック・ソウルシリーズ」は、ケモ耳と尻尾を持つ”ビルア種”という種族が存在する世界を舞台にしたSF要素の強いBLで、巻ごとに異なるカップルが登場します。
「パラスティック・ソウル」の本編は、新書館発行のコミック雑誌とノべル雑誌の全誌を横断するという異例の連載形態で、BL雑誌以外にも一般雑誌や少女漫画雑誌に掲載されました。
そのため、同性カップルだけでなく、男女カップルや性別という概念がない種族も登場します。
イラストはカズアキ先生。
「パラスティックソウルシリーズ」の最新刊は、2023年12月12日発売の『パラスティック・ソウル unbearable sorrow』です。
「パラスティック・ソウル」シリーズ単行本と文庫本の違い
「パラスティック・ソウル」シリーズの単行本は、『パラスティック・ソウル ～はじまりの章～』と『パラスティック・ソウル ～おわりの章～』の2巻構成です。
上巻である『パラスティック・ソウル ～はじまりの章～』には「プロローグ」「第1話《fake lovers》」「第2話《dear brother》」「第3話《eternal friend》」「短編《eternal friend and more……》」が収録されていて、これらは全て文庫本で読むことができます。
下巻である『パラスティック・ソウル ～おわりの章～』には、「第4話《Girl and Dog》」「第5話《god child》」「第6話《parastic soul》」が収録されていて、これもすべて文庫本で読むことができます。
『パラスティック・ソウル ～はじまりの章～』『パラスティック・ソウル ～おわりの章～』に入っている全6話の本編と「短編《eternal friend and more……》」は、文庫本では「パラスティック・ソウル1～3巻」で読むことができます。
そのため、すでに単行本を持っていて続きが読みたい！という人は『パラスティック・ソウル endless destiny』、『パラスティック・ソウル love escape』、『パラスティック・ソウル unbearable sorrow』のみを購入すれば内容の重複が避けられます。
しかし、「パラスティック・ソウル1～3巻」には、文庫本限定の描き下ろし短編が入っています。
この短編の中には本編を補完する内容のものもあるので、初めて「パラスティック・ソウル」を読むという人は文庫本を購入することをオススメします。
1.『パラスティック・ソウル 1』 2018年9月刊行
ここからは「パラスティック・ソウルシリーズ」文庫本全6巻のオススメの読む順番を紹介していきます。
まずは『パラスティック・ソウル 1』から。
『パラスティック・ソウル 1』には、「プロローグ」「第1話《fake lovers》」「第2話《dear brother》」「短編《true lovers》」「短編《newlyweds》」の5編が収録されています。
「プロローグ」は導入編で、本編中で重要な役割を持つ”願いの叶う薬”が登場します。
「第1話《fake lovers》」は、金持ちお坊ちゃま(黒髪黒瞳)×貧民街育ちの生真面目秀才(白髪ケモ耳尻尾)の物語で、比較的ラブ多め。
「第2話《dear brother》」は、とある兄弟(金髪兄と黒髪弟)の物語で切なさ200％。
「短編《true lovers》」は2012年に「パラスティック・ソウル」のドラマCDが発売されたときに特典になっていた短編で、「第1話《fake lovers》」に登場した2人の甘々ラブラブエピソードになっています。
「短編《newlyweds》」は文庫本書き下ろし作品で、「第1話《fake lovers》」の2人が再び登場します。
電子化済み。
ドラマCD『パラスティック・ソウル』
ドラマCDについては、「第1話《fake lovers》」のみ音源化されています。
出演は、ジョエル(CV 小野友樹)× 八尋(CV 武内健)。
小野友樹さんはこの作品がBLCDデビュー作とのこと。
※2024年10月現在は駿河屋などの中古ショップでのみ流通しています。→駿河屋.JP | アニメ系CD ドラマCD パラスティック・ソウル / 木原音瀬（※リンク先R18です）
2.『パラスティック・ソウル 2』 2018年10月刊行
『パラスティック・ソウル 2』には、「第3話《eternal friend》」「第4話《Girl and Dog》」「短編《eternal friend and more……》」「短編《Happiest》」の4編が収録されています。
「第3話《eternal friend》」は、人間よりも賢い犬(黒毛)と知能の低い少年(茶髪)の物語で、切なさ300％です。
「第4話《Girl and Dog》」には、知能後退してしまった男(茶髪ケモ耳尻尾)と娼館で清掃係として働く気の強い少女(赤毛)が登場し、木原作品では珍しい男女のラブストーリーを楽しむことができます。
「短編《eternal friend and more……》」は「第3話《eternal friend》」のその後の話になっています。
「短編《Happiest》」は文庫本書き下ろし作品で、「第4話《Girl and Dog》」に登場した2人と「第1話《fake lovers》」に登場した2人が再登場します。
電子化済み。
3.『パラスティック・ソウル 3』 2018年11月刊行
『パラスティック・ソウル 3』には、「第5話《god child》」「第6話《parastic soul》」「短編《next age》」「短編《stay close》」の4編が収録されています。
「第5話《god child》」と「第6話《parastic soul》」は、テロリストの男(黒髪黒目)×謎の屋敷に住む青年(金髪ケモ耳尻尾)の物語で、全ての謎が解き明かされる解決編です。ラブストーリーとしては甘辛ミックスという感じ。
「短編《next age》」と「短編《stay close》」は文庫本書き下ろし作品で、どちらも「第6話《parastic soul》」のその後の話です。
「短編《next age》」は「パラスティック・ソウル」の世界の謎に触れるやや重要度の高い物語になっていて、「短編《stay close》」は甘々500％のショートストーリーです。
電子化済み。
4.『パラスティック・ソウル endless destiny』 2018年12月刊行
『パラスティック・ソウル endless destiny』は2013年に『小説DEAR+』で連載されていた新作エピソードで、2018年に文庫本で初めて書籍化されました。
「パラスティック・ソウル1～3巻」の続編にあたり、新たなカップルの話を描いた物語になっています。
『パラスティック・ソウル endless destiny』単体だけで話は完結していますが、「パラスティック・ソウル1～3巻」のネタバレになる内容が含まれているので、「パラスティック・ソウル1～3巻」を読んだ後に読むことをおすすめします。
『パラスティック・ソウル endless destiny』の収録作品は「endless destiny」「rainy」「love life」の3編です。
カップリングの組み合わせについてはネタバレになってしまうので、ここでは触れません。
電子化済み。
5.『パラスティック・ソウル love escape』 2021年5月刊行
『パラスティック・ソウル love escape』は2020年に『小説ディアプラス』で連載されていた新作エピソードで、2021年に文庫本で初めて書籍化されました。
こちらも新キャラクターが登場します。
特別な出自を持つ青年(赤毛ケモ耳尻尾)×過去を隠した刑務官(金髪緑瞳)の物語で、「パラスティック・ソウルシリーズ」では珍しく、糖度高めの甘々な展開になっています。
物語自体は『パラスティック・ソウル love escape』単体で完結していますが、時系列が「パラスティック・ソウル1～3巻」『パラスティック・ソウル endless destiny』よりも後なので、この4巻を読んだ後に読んだ方がネタバレなく楽しむことができると思います。
電子化済み。
6.『パラスティック・ソウル unbearable sorrow』 2023年12月刊行
2023年12月には、シリーズ完結巻となる『パラスティック・ソウル unbearable sorrow』が発売されました。
時系列としては『パラスティック・ソウル endless destiny』と『パラスティック・ソウル love escape』の間の話になりますが、シリーズを通して描かれてきた謎を解き明かすストーリーになっているので、1番最後に読むのがオススメです。
カップリングは、一途で頑固なわんこ系男子(黒灰ケモ耳尻尾)×クールで淡白な研究者(黒毛ケモ耳尻尾)。
電子化済み。
シリーズの裏話は「このはら雑談ラジオ」で！
木原先生のYouTubeチャンネルでは、「パラスティック・ソウルシリーズ」の担当編集Mさんをゲストに、14年間の連載について語ったラジオが公開されています。
裏話も盛りだくさんなので制作秘話を知りたい方はぜひ聞いてみてください。
作品のネタバレがあるので、シリーズをすべて読んでから聞くのがオススメです。
まとめ
単行本『パラスティック・ソウル ～はじまりの章～』『パラスティック・ソウル ～おわりの章～』に収録されている作品は文庫本『パラスティック・ソウル 1』『パラスティック・ソウル 2』『パラスティック・ソウル 3』で読むことができます。
さらに『パラスティック・ソウル 1』『パラスティック・ソウル 2』『パラスティック・ソウル 3』には、単行本に収録されていない描き下ろし短編が入っています。
『パラスティック・ソウル endless destiny』『パラスティック・ソウル love escape』『パラスティック・ソウル unbearable sorrow』は新作エピソードで、それぞれに新キャラクターが登場します。
「パラスティック・ソウルシリーズ」のオススメの読む順番は『パラスティック・ソウル 1』→『パラスティック・ソウル 2』→『パラスティック・ソウル 3』→『パラスティック・ソウル endless destiny』→『パラスティック・ソウル love escape』→『パラスティック・ソウル unbearable sorrow』です。
性別どころか種族の壁さえも超えたケモ耳SFファンタジーをお楽しみください。
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