『吸血鬼と愉快な仲間たち』文庫化決定!単行本との違いと刊行スケジュール【木原音瀬】
この記事では、木原音瀬先生によるBL小説『吸血鬼と愉快な仲間たち』の文庫化情報について紹介していきます。
2006年にホリーノベルズから第1巻が発売され、2011年に最新刊の5巻が発売されて以降、続編の刊行がなかった『吸血鬼と愉快な仲間たち』は、ホリーノベルズを運営していた蒼竜社が吸収合併されて以降、既刊もすべて絶版になっていました。
『吸血鬼と愉快な仲間たち』集英社文庫から再販決定
長らく続報がなかった「吸血鬼と愉快な仲間たちシリーズ」ですが、2022年12月にコミカライズ企画が再始動し始め、さらに、2023年7月には原作小説が集英社文庫から再販されることが発表されました。
文庫本には書き下ろしショートストーリー付き。
ちなみにイラストはノベルズ版と同じ下村富美先生が担当されます。
さらに2ヵ月おきくらいのペースでシリーズ全てを文庫化予定とのこと。
この「最終巻」というのは、ノベルズでいうところの6巻以降もあるよということでしょうか……?
『吸血鬼と愉快な仲間たち』 2023年7月刊行
文庫本の1巻は2023年7月21日に発売されました。
9月7日に電子化もされています。
書き下ろしショートストーリーは、暁の職場のおやつタイムを描いた「こうもりと噂話」です。
『吸血鬼と愉快な仲間たち 2』 2023年9月刊行
2巻は2023年9月20日に発売されました。
11月2日に電子化もされています。
書き下ろしショートストーリーは、アルの行きつけのスーパーの話「吸血鬼とお買い物」です。
また、2023年9月20日には、羅川真里茂先生が作画を担当している漫画『吸血鬼と愉快な仲間たち』の新刊(5巻)も同時発売されています。
『吸血鬼と愉快な仲間たち』コミカライズなどの情報はこちら。
『吸血鬼と愉快な仲間たち 3』 2023年11月刊行
3巻は2023年11月17日に発売されました。
2024年1月11日に電子化もされています。
書き下ろしショートストーリーは、津野と室井がラーメンを食べに行く「恋とラーメン」です。
『吸血鬼と愉快な仲間たち 4』 2024年1月刊行
4巻は2024年1月19日に刊行されました。
3月7日に電子化もされています。
書き下ろしショートストーリーは、暁の養父ディックのボディーガード目線で描かれる暁とディックの話「パパとボディーガード」です。
『吸血鬼と愉快な仲間たち bitterness of youth』 2024年3月刊行
文庫の5巻は単行本5巻に収録されている「暁の過去編」を番外編として1冊にまとめたもので、表紙は下村先生の描き下ろしです。
暁が小学生から高校生あたりの内容になっていて、エンバーマーになった理由や学生時代にゲイ雑誌でヌードモデルをしていた理由なども明かされています。
電子版は5月9日発売予定。
書き下ろしショートストーリーは、大学時代の暁とパットの友情を描いた「友達とライスボール」です。
『吸血鬼と愉快な仲間たち 5』 刊行日未定
5巻の刊行日はまだ未定ですが、予定通りいけば2024年5月下旬に発売になると思われます。
文庫の5巻は単行本5巻に収録されている本編に木原先生が同人誌で発表した続編と書き下ろしを追加した内容になる予定とのことです。
『吸血鬼と愉快な仲間たち 6』?
単行本は5巻までしか発売されていないこのシリーズですが、5巻の時点では続きがありそうな終わり方になっており、まだ完結ではない様子。
木原先生が続きを同人誌で書いているということもあり、文庫化の際には5巻以降の話も本になる可能性があります。
(2023年12月に木原先生がYouTubeチャンネルにアップされた「このはら雑談ラジオ」で、『吸血鬼と愉快な仲間たち』は最終回まで行くよ、もうプロットもできてるよというお話をされているので、ノベルズ版の5巻以降のストーリーも新しく出そうな感じですね。)
ひとまず文庫5巻の一部が同人誌の内容になるみたいですが、5巻で完結かどうかはまだ未定です。
『吸血鬼と愉快な仲間たち』文庫本と単行本の違い
5巻までの発売時点では、基本的な内容は単行本と文庫本で違いはありません。
単行本の1巻がそのまま文庫本の1巻になっており、下村富美先生が担当した表紙や挿絵もそのまま使われています。
通常、BL小説が一般書として再販される場合は挿絵がカットされることが多いので、イラストもそのまま楽しめるのは嬉しいところ。
表紙に関しては色味が多少違っていたり、タイトルの配置やイラストの大きさが異なる分、見える部分が変わっていたりするので、見比べてみるのも楽しいと思います。
ただ、「赤丸精肉八王子工場」が「赤丸加工食品会社」になっていたり、「バタ臭い顔」という表現が「彫りの深いタイプの顔」になっていたりと、時代に即して文言の加筆修正はそれなりに入っています。
作中の登場人物が使っているのも携帯電話からスマホに変わっていて、暁がアルに渡す電子辞書も最新式のものから使い古したものになっています。
1番大きな違いはアルが日本に来る前にいたのが「ジャンの精肉工場」から「猟師のギャディスの家」になっているところ。
また、携帯電話がスマホに置き換わっている関係で、2巻では一部の挿絵が変更になっています。
そして、文庫本にはどの巻にも書き下ろしのショートストーリーが付いてきます。
結論、文庫本だけを購入しても物語は十分に楽しめますが、単行本との違いを見比べたい方は単行本と文庫本の両方を購入するのもアリだと思います。
単行本は絶版になっていて、価格も高騰していましたが、文庫化に伴い中古市場でのプレミア価値も落ち着いてきています。
木原先生書き下ろしのショートストーリーは漫画版の方にも収録されているので、暁とアルの話をもっと読みたい方は漫画『吸血鬼と愉快な仲間たち』もオススメです。
まとめ
木原音瀬先生の『吸血鬼と愉快な仲間たち』は、2023年7月21日から2ヵ月に1冊ペースで順番に文庫化されています。
最終巻までいくつもりとのことなので、ついに完結を見届けることができるのかもしれません。
文庫本にしかない加筆修正や書き下ろしもあるので、すでに単行本を持っている方も購入する価値はアリ。
今後も続報があれば追いかけていきたいと思いますので、期待してお待ちください。
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