矢可部満隆 (Mitsutaka Yakabe, M.D., Ph. D.)

東京大学医学部附属病院老年病科助教。 基礎、臨床研究の統計解析にRを使っています。 指…

矢可部満隆 (Mitsutaka Yakabe, M.D., Ph. D.)

東京大学医学部附属病院老年病科助教。 基礎、臨床研究の統計解析にRを使っています。 指導用教材として使う目的もありRについての情報を発信しています。 専門分野はフレイル、サルコペニア、認知症。 2021年度日本老年医学会Young Investigator Award受賞。

最近の記事

Endnote 21で文献番号をsuperscript (上付文字) にする方法

東京大学医学部老年病科の矢可部です。 仕事柄、英語論文を書く機会がよくあります。文献管理にはEndnoteを使っていて、Wordとリンクさせて引用文献を挿入します。 最近Endnote 21にアップグレードしたのですが、引用論文のスタイルをsuperscript(上付き文字)にするのに苦労しました。 Superscript(上付き文字)とは、以下のような引用スタイルです。 私は普段bracketを使うのですが、雑誌によっては下のようなsuperscriptを用いなけれ

    • CreateTableOne()で簡単に表を作成

      東京大学医学部老年病科の矢可部です。 基礎、臨床研究の統計解析でRを用いています。 学生や研修医の指導に使うという目的もあり、noteに記事を書いています。 さて、臨床研究の論文では対象者の特性をTable 1として最初に提示します。 今回は、Table 1を作るのに役立つCreateTableOne関数を紹介します。 サンプルデータ今回は、"Rdata2.xlsx"ファイルを使います。以下のリンクからダウンロードできます。 前回まで使っていた"Rdata1.xl

      • カイ2乗検定で比率の差を検定

        東京大学医学部老年病科の矢可部です。 基礎、臨床研究の統計解析でRを用いています。 学生や研修医の指導に使うという目的もあり、noteに記事を書いています。 今回は、群間での比率の差を検定するカイ2乗検定のやり方を解説します。 2群でのカイ2乗検定クロス集計表を作ると以下の通りです。 Rに表形式のデータを取り込むには、以下のように入力します。 ここで"2, 2"とありますが、1つ目が行数、2つ目が列数です。 列ごとに(縦方向に)数字を入れていくことに注意してくださ

        • t.test()で対応のない2標本t検定

          東京大学医学部老年病科の矢可部です。 基礎、臨床研究の統計解析でRを用いています。 学生や研修医の指導に使うという目的もあり、noteに記事を書いています。 今回は、2群のデータの平均の有意差を検定する「対応のないt検定」のやり方を解説します。 なおこのnoteはRの操作法を習得してもらうことに主眼を置いているため、統計解析の背景や原理については割愛しています。できれば成書などで勉強することをお勧めします。 データを直接入力する方法Welchの2標本t検定 以下の

        Endnote 21で文献番号をsuperscript (上付文字) にする方法

          summary(), describe()で統計量を一度に求める

          東京大学医学部老年病科の矢可部です。 基礎、臨床研究の統計解析でRを用いています。 学生や研修医の指導に使うという目的もあり、noteに記事を書いています。 今回は、基本的な統計量を一度に求められる、summary(), describe()を紹介します。 サンプルデータこの記事で扱うデータが入った"Rdata1.xlsx"ファイルは、下からダウンロードできます。なおこれは前回の記事で用いたものと同じなので、すでにダウンロードした方は不要です。 summary関数R

          summary(), describe()で統計量を一度に求める

          subset()でデータを抽出

          東京大学医学部老年病科の矢可部です。 基礎、臨床研究の統計解析でRを用いています。 学生や研修医の指導に使うという目的もあり、noteに記事を書いています。 今回は、元データから条件に合うデータを抽出するやり方を紹介します。 使うのはsubset関数です。 サンプルデータこの記事で扱うデータが入った"Rdata1.xlsx"ファイルは、下からダウンロードできます。なおこれは前回の記事で用いたものと同じなので、すでにダウンロードした方は不要です。 データをRにコピペ

          Rで基本的な統計量を求める。

          東京大学医学部老年病科の矢可部です。 基礎、臨床研究の統計解析でRを用いています。 学生や研修医の指導に使うという目的もあり、noteに記事を書いています。 前回の記事はこちらです。 今回は、Rに読み込んだデータで基本的な統計量を計算します。 サンプルデータこの記事で扱うデータが入った"Rdata1.xlsx"ファイルは、下からダウンロードできます。なおこれは前回の記事で用いたものと同じなので、すでにダウンロードした方は不要です。 str()でデータ構造を確認まず

          Rで基本的な統計量を求める。

          Rへのデータ読み込み(実践)

          東京大学医学部老年病科の矢可部です。 Rを用いた統計解析について、noteに記事を書いています。 Noteでは匿名で発信する人が多い印象ですが、私はあえて本名で発信をしたいと思います。 理由の1つはこのnoteを、学生や初期研修医に統計解析を指導する際の教材にしたいからです。 自習してもらうことで指導が効率的になりますし、インターネット上に記事を残せば後から見返してもらうこともできます。 日本中の人に見ていただける可能性があるのも魅力です。 無理のない範囲で記事を

          Rへのデータ読み込み(実践)

          Rへのデータ読み込み(基本)

          東京大学医学部附属病院老年病科の矢可部と申します。 基礎、臨床研究の統計解析でRを用いています。 Rの使用法について本やインターネットで調べても、解決法がわからなかったり、うまくいかなかったりすることが度々ありました。 そこで、同じような悩みを持つ方々に向けて「痒いところに手が届く」ような情報発信をしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。 今回は、Rへのデータ読み込みについてです。 前回の記事でreadxlというパッケージのインストール方法を紹介しました。

          Rへのデータ読み込み(基本)

          Rのinstall.packages()でパッケージがダウンロードできない時の対処法

          東京大学医学部附属病院老年病科の矢可部と申します。 基礎、臨床研究の統計解析でRを用いています。主にRについての情報を発信していますので、よろしくお願いいたします。 (といっても自分の備忘録目的ですが…) 私が使用しているPCはMacなのでWindows版とは違う点があるかもしれませんが、その点はご理解ください。 Rでパッケージをダウンロードする時、install.packagesというコマンドを使います。 たとえばreadxlというパッケージを入れたい場合は、以下の

          Rのinstall.packages()でパッケージがダウンロードできない時の対処法