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長女がかかえているもの②



めっちゃ今さらだけど、長女はダウン症がある。


10年前の今ごろは、入院中の産科で妊娠中期での羊水検査の説明を受けていた。
お腹の赤ちゃんには染色体異常の疑いが強く、羊水検査でどんな染色体異常か調べようと。


羊水検査を受けて、ダウン症と告知を受けてからの出産だったので、妊娠中からいろいろ調べて産後からすぐに動けた。

赤ちゃん体操や療育、福祉課とのやりとり、PTの予約や児発の相談など動ける限りのことをした。


先天的にもってる病気以外にも、成長と共に、さまざまな合併症があらわれた。
頭蓋骨欠損や円形脱毛や…目や耳や…顔全部やないか状態。
発症する度に病院を紹介してもらい、通院し、9歳の現在は、問診票や児童票の欄に書ききれないくらい、通院している。


長女がかかえているさまざまな病気。
病気は治療を続ければいい。医者にまかせろ。
そんな軽い感じで通っている。


ダウン症については、出産前からダウン症児の親御さんとつながったり、産後すぐに近所の親の会の会長さんと会ったりして、安心できる場所ができた。

…が、さまざまなダウン症のお子さんと知り合っていくと、みんな我が子よりかなり優秀(言い方)。

発語があって、会話のやりとりができて。
こちらの言うことを理解してくれて、時にはギャグを言ったり、文句言ったり、コミュニケーションが豊かなのだ。

長女が5歳の頃に、信頼する療育の先生から「長女ちゃんは自閉傾向強いよね」と言われて、並べるのが好きな姿、家族の気持ちの察しができない場面が浮かび、「あ、そういうことか…」となった。

でも、「ダウン症やし、頑固やし、しゃーない」という感覚でずっと育ててきていて、その姿勢は変わらなかった。

noteでも「病的に頑固」と投稿してた。

先日の療育施設のドクターの診察で初めて「自閉症」と診断された。

「自閉症」

彼女のこだわりは、
ダウン症の頑固さだけではなかった。

もう完全にそうなんやろうやなと思っていたけれど、やはり、頭を殴られた気分。
ハンマーほどのショックはないけど、枕で殴られて地味に首を痛めた感じ。

10年前のあの頃のように「なんとかしないと」と思ってる。
ただ、誤解を恐れずにいうと、「ダウン症」だけでなく「ダウン症で自閉症」ということに、そこはかとない不安を感じる。

21番目の染色体を3つ持って生まれた人の中には、なんの先天性の病気がない方もいる。

そんな中で、大なり小なりのたくさんの病気も抱え、自閉症もある長女。
知的障害もわりと重たく、自閉症の子どもたちへの手立てが知的にどこまでわかるか。

なんでなん。やっぱり考えてしまう。

長女もかなり生きづらかったろう。親が我が子を自閉症と知らずに叱ったりしてきたから。
そしてこれからも生きづらさを感じるだろう。

そんな過去と未来に後悔や不安を感じてはいるけれど、前にすすむしかない。
それが母であるわたしの長女への愛のひとつだから。

これからまた情報収集や学びをしていかないと。
子育て10年間近にして、新たなドアをひとずつ開けていく産後のあの感覚です。

それでも今回の診断でうれしかったこと。

ずっと発達検査で2歳程度と言われていた長女。自閉症の診断はある程度の年齢にいかないと診断できない。
発達年齢が自閉症と診断できる年齢にやっと追いついたんだ。


長女はゆっくりでも成長しているってこと。
彼女の成長を喜ぼう。





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