ウィックジェイ(K/G40xWlKJ) 氏への私信:若者の意識は「反差別・反フェミニズム」 である理由
↓の記事のコメント欄の議論をまとめつつ。
お二方へのレス
まさに去年に議論した「ふたつの潮流」モデルの議論ですね。
問題は第4波フェミニズムを担う"声の大きい"女の属性だと思っています。
現実には
(1)結婚によって成り上がる
(2)己の実力・実績で成り上がる
(3)それ以外
の3極に分化していて、(1)の層は、自分たちがどんなに恵まれているか、自分自身のリベラルさがどんなリソースに支えられているか自覚がないという問題を抱えている傾向がある。
一部上場企業の取締役や部長の、専業主婦で善意あふれた向上心旺盛な妻達が生活クラブ生協を母体とする政治グループで活躍する、というイメージです。
(余談ですが地元の公立小時代の同級生の母親で、当時は都議会議員、今は立民所属の国会議員、という人を見てます)
こういう"雲の上"の連中の声がデカいというのが上野千鶴子批判の背景要因の一つで、フェミニストからすれば「持たざる者の妬み僻み」という形で分断が起きているのではないか。
MRA for eveyone氏の「今後20年の少子化フェミ予想 崩れ行く北欧」も読みました。拙稿「ジョージ・フロイドの作り方」と問題意識は通底するものを感じます。
女性の社会進出の内実というのは、専業主婦という消費しかしない存在を、"パートのおばちゃん"という安い労働力として引きずり出し、資本主義経済のシステムに組み込むことでしかなかった。
看護師のような資格職ですら、初任給は高くても、働いているうちはその初任給からほとんど上がらない。なぜなら彼女らの給与体系は、やったことに対して支払われるジョブ型"給料"(雇用ではないことに注意)だからです。
今後、ジョブ型雇用が本格的に普及していくと、総合職と一般職の区別はなくなるだろうが、組織から割り振られる仕事で差別されるようになりますね。ジョブ型雇用だから、あんたの仕事はこれだけの金銭的価値しかない、って言われる時代になる。これがジョブ型"給料"という言い方をした理由です。
かえって男女格差を広げる結果になり得るのですが、その良し悪しの判断は、ここでは保留しましょう。
実は、ここに本質的な論点があります。
フランスの哲学者、ミッシェル・フーコーによると、近代産業社会(別名:フォーディズム社会)が個人を健全な市民として包摂する条件として、「当該社会において認められる種類の生産労働に従事し得ること」と「当該社会において通常とされるかたちの家庭を営み、子どもを産み育てることができること」の2点を挙げています。
要は働くか、子どもを産んで育てろ、ということです。
実は働くって、単に体力や能力、スキルだけでは不十分で、そこには社会性というものが要求される。別名、組織適応性・組織順応性です。
これって元旦の白饅頭日誌で白饅頭氏が
と指摘した女性の特性と衝突するわけです。だから女性は労働の現場からはじき出されやすい、という問題がある。
そして、これが"専業主婦ドリーム"と呼びたくなる状況を作っているわけです。
↓の記事はブラック過ぎるかもしれないですが、英語圏のフォーラム(恐らく白人中心だとは思うけど)で言われる話を総合すると、こんなことを言われても仕方がないとは思います。
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