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ウィックジェイ(K/G40xWlKJ) 氏への私信:若者の意識は「反差別・反フェミニズム」 である理由

↓の記事のコメント欄の議論をまとめつつ。

やじうまファイタークソえもん
2022年1月5日 09:57
男女雇用機会均等法施行以前に就職して働きつづけている女性もアンチフェミの傾向があるのは興味深いところです。

自分の母親にしろ、叔母達にしろ、「負け犬の遠吠え」くらいにしか思っていない。
下駄を履かせてもらってるのに、その程度か、って下の世代やフェミニストを馬鹿にするような態度です。

恐らく、この男女雇用機会均等法以前の世代の発言力・影響力が弱まって、下駄を履かせてもらった世代の声の大きくなる、今後が重要で、アンチフェミな若い世代との政治的対立がどのような形で顕在化していくのか目が離せません。

ウィックジェイ(K/G40xWlKJ)
2022年1月5日 19:23
@やじうまファイタークソえもんさん
それはかなり「女性の社会進出の問題」に偏った見方ですね。
そもそも雇用均等法の成立で起きたことは女性のライフプランの二極化だった。「下駄を履かせてもらって社会に出た」のは当時の世代のうち半分くらいです。
で、こんにちの第4波フェミニズムは必ずしも「社会進出した女性」から発信されてるわけではないんですよ。私が「ふたつの潮流」という言葉で表現したかったのはそういうことです。
なぜ安倍政権は自民党内保守派の反発を押し切って女性活躍法を成立させられたのか。それは保守派に対して「家庭での活躍も推進させる」と半ばリップサービスで丸め込んだからです。
今後が重要だとするならばフェミニズムの総意として「社会進出を諦めるか否か」にかかっていると思います。

ウィックジェイ(K/G40xWlKJ)
2022年1月5日 19:23
で、「諦めた」場合の方がよりヤバいことになると私は予測しています。https://note.com/mraforeveryone/n/n870b61ed6a33の記事ではこのような予言もなされています。

>「社会進出は男によって無理やりさせられた」、「女性たちは、家庭で強く優しい母として国を支えていたのに、男社会や中年のオヤジによって無理やり社会進出させられた」と歴史を修正して、男批判をすることは間違いない、かけてもよい。

harapeko2312
2022年1月5日 19:57
>ウィックジェイさん。
もはや撤退は許されない段階に突入しているので「進む」以外の道は無いのです。
多分、半分の人は「社会進出を強要された被害者」と叫びますが半分残れば良しとしましょう。
自ら諦める人達も以前とは違って「自分でその道を選択して」の性質が強くなると思います。
日本の30年先を行ってる🇺🇸なんてそんな感じです。
他責が許されない。

お二方へのレス

まさに去年に議論した「ふたつの潮流」モデルの議論ですね。
問題は第4波フェミニズムを担う"声の大きい"女の属性だと思っています。

現実には
(1)結婚によって成り上がる
(2)己の実力・実績で成り上がる
(3)それ以外
の3極に分化していて、(1)の層は、自分たちがどんなに恵まれているか、自分自身のリベラルさがどんなリソースに支えられているか自覚がないという問題を抱えている傾向がある

一部上場企業の取締役や部長の、専業主婦で善意あふれた向上心旺盛な妻達が生活クラブ生協を母体とする政治グループで活躍する、というイメージです。
(余談ですが地元の公立小時代の同級生の母親で、当時は都議会議員、今は立民所属の国会議員、という人を見てます)

こういう"雲の上"の連中の声がデカいというのが上野千鶴子批判の背景要因の一つで、フェミニストからすれば「持たざる者の妬み僻み」という形で分断が起きているのではないか。

MRA for eveyone氏の「今後20年の少子化フェミ予想 崩れ行く北欧」も読みました。拙稿「ジョージ・フロイドの作り方」と問題意識は通底するものを感じます。

女性の社会進出の内実というのは、専業主婦という消費しかしない存在を、"パートのおばちゃん"という安い労働力として引きずり出し、資本主義経済のシステムに組み込むことでしかなかった。

看護師のような資格職ですら、初任給は高くても、働いているうちはその初任給からほとんど上がらない。なぜなら彼女らの給与体系は、やったことに対して支払われるジョブ型"給料"(雇用ではないことに注意)だからです。

今後、ジョブ型雇用が本格的に普及していくと、総合職と一般職の区別はなくなるだろうが、組織から割り振られる仕事で差別されるようになりますね。ジョブ型雇用だから、あんたの仕事はこれだけの金銭的価値しかない、って言われる時代になる。これがジョブ型"給料"という言い方をした理由です。

かえって男女格差を広げる結果になり得るのですが、その良し悪しの判断は、ここでは保留しましょう。

実は、ここに本質的な論点があります。

フランスの哲学者、ミッシェル・フーコーによると、近代産業社会(別名:フォーディズム社会)が個人を健全な市民として包摂する条件として、「当該社会において認められる種類の生産労働に従事し得ること」と「当該社会において通常とされるかたちの家庭を営み、子どもを産み育てることができること」の2点を挙げています。

要は働くか、子どもを産んで育てろ、ということです。

実は働くって、単に体力や能力、スキルだけでは不十分で、そこには社会性というものが要求される。別名、組織適応性・組織順応性です。

これって元旦の白饅頭日誌で白饅頭氏が

女性は往々にして、自分の「加害者性」や「責任者性」をうまく回避するようなコミュニケーションを好む。この点を絶対に忘れてはならない。女性のコミュニティは男性よりも同調圧や横並び意識が強く、「主体であること」「責任者であること「加害者であること」を自らに規定しまうこと(≒抜きんでた存在になること)によって生じるリスクがきわめて重大になる。

暗黒メモ「なぜ非モテ諸兄はホイホイと『騙されて』しまうのか?」|白饅頭
https://note.com/terrakei07/n/n0c541772b454

と指摘した女性の特性と衝突するわけです。だから女性は労働の現場からはじき出されやすい、という問題がある。

そして、これが"専業主婦ドリーム"と呼びたくなる状況を作っているわけです。

↓の記事はブラック過ぎるかもしれないですが、英語圏のフォーラム(恐らく白人中心だとは思うけど)で言われる話を総合すると、こんなことを言われても仕方がないとは思います。


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