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明日を綴る写真館

感動的な親子の物語が写真を通して描かれる傑作

この映画は写真をテーマに、鮫島親子、五十嵐親子、そして杉田親娘の3組の親子関係を描いた感動作です。それぞれの親子には異なる物語があり、最終的にはどの親子も温かい愛に包まれた世界が映し出されています。

五十嵐太一(佐野晶哉)が写真に惹かれるきっかけとなったのは、どこで見たかも忘れていた風景写真。その写真が母、冴絵(黒木瞳)の家で見つかり、実は父、彰(高橋克典)が写真家を目指していた頃に佳作を受賞したものだと判明します。太一はずっと「音が聞こえるような写真」を撮りたいと思っていましたが、その写真は実はずっと家にあったのです。太一と運命の写真との出会いが描かれています。

一方、カメラマンとして家庭を顧みない鮫島武治(平泉成)と銀行勤務の息子、直哉(嘉島陸)の物語も並行して進行します。直哉は、父親が自分の晴れ舞台にも顔を出さないダメな親だと思っていました。しかし、実際は仕事を抜け出して駆けつけたものの、演奏には間に合わなかっただけだったことが明らかになります。この事実が親子の確執を解消し、親子の絆を深めます。

佐藤浩一や黒木瞳が出演しているため、最初はよくある美しいドラマ演出だと思っていましたが、実際には非常にリアルな演技が展開されており、それが感動と共感を一層引き立ててくれる素晴らしい映画でした。

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