「時計じかけのアンブレラ」のラップ詞"も"嵐アンセムである(かも知れない)。
本日8月30日。松本潤さん誕生日おめでとう!というお祝いを込めて彼の演出した嵐フェス2020の映像を見ていました。
そして見ながら、改めて「時計じかけのアンブレラ」のラップ詞に思いを馳せてみました。
嵐フェスのセットリストはファン投票で決まるので、選曲の要因に関しては演出側の意図よりもファンの人気度が大きいです多分。
それでもこの2020年の国立で「時計じかけのアンブレラ」が来るとなんかエモいな~と感じてしまうのは、私が勝手にこの曲のラップ詞を(「Face Down」と同じく)「ラブソングに見せかけた嵐アンセム」だと思っているからです。
※本当に勝手に。なので、この先の内容は想像に基づく一個人の曲解としてお読みください。
「再起不能 zeebra feat. uzi」を思い出す
そもそも「導火線」で始まって「さなぎ」で終わる長めのこのラップ詞、
もしやJ-HIPHOP界のドンZeebraの「再起不能」をサンプリング…ではないですが、リスペクト?オマージュ?してるのかなと思ってました。
「時計じかけのアンブレラ」自体は割とストレートにラブソングなのに、なぜこのマッチョな曲を平然と結び付けられるんだ!と思うかも知れませんが、それは私がこのラップ詞を曲通りのラブソングと言うよりは「パイオニア(二番煎じは黙ってろ)」精神に基づいた嵐としての決意表明系の歌詞だと思っているからです。
「アスノタネマケ」
そう感じる一番の要因としては、後半のカタカナになる部分です。
"アスノ タネマケ(明日の種蒔け)"という歌詞は、そのすぐ後の"ハダカデ(裸で)のところと合わせると、そのまま「子種(精子)をまけ」っていうキワどめにエロい歌詞ともとれます。が、「種蒔け」というワードから嵐ファンが連想するのはむしろこっちかな?というのが以下の二曲の歌詞です。
すごく雑にまとめますが、「かつて蒔いた種から花が咲く」というのは「(グループとしての)努力が実って人気が出る」ことの比喩として「時計じかけ~」以前にも使われています(「サクラ咲ケ」も)。
「COOL&SOUL」では"長く続いた夜が明け”、同じく決意表明的な曲である「Re(mark)able(2009年『ARASHI 5×10 ALL the BEST! 1999-2009』収録)」で”またも陽が昇る”ように、彼らにとって「機が熟すこと」=「夜明け」であると思えば「時計じかけ~」の”アサマデ アタタメ”も機が熟すのを待っている状態とも捉えられます。
「甘い語り」としての「5×10」
そして最後四小節に関してはイメージにあるのは10周年を記念してメンバーで作詞した「5×10」なのかなと思いました。
「時計じかけ~」のラップ前半部分にある”いつか奏でてた音を変える”に関しても、「5×10」の"無邪気に奏でた不協和音(中略)いつの間にかそれが、僕らになってた"の言い換えとも取れるような気がします。その後の「帆を立てる」も。※注
(この「帆を立てる」の一言があることで「旅路」が「航海」になるという、彼のこのイメージ感覚と言葉の使い方が好きです。そして「航海」はそれほぼイコール嵐としての旅路ということで)
そして何より、「5×10」そのものの曲調やファンに語りかけるような歌い方がそのまま「甘い語り」っぽいなとも思ったり。
まだまだ「さなぎ」
「時計じかけのアンブレラ」という曲自体の歌詞に合わせながらも、上から下まで「嵐としての歌詞」になっているように感じるんですよね。この曲が出たのがファンへの感謝と今後の展望に満ちていた10周年頃っていう時期を考えると、タイミングとしても納得できるかなと思います。
逆にこのタイミングでもまだまだまだまだ新たな種を蒔いて新たな「さなぎ(抱負?夢?野望?)」が生まれくるっていうその野心に溢れてた感じが、今思い返せばですが、すごいエモい。
そしてそれを2020年国立でやったっていうのがエモいです。
そしてなんと、今回引用した曲全部サブスクで聞けるようになってます。すごい!
※注
「帆を立てる」って調べてみると微妙な言葉で、船の帆を動かす際の動詞としては「帆を掲げる」「帆を上げる(揚げる)」ないし「帆を広げる」辺りが一般的なようです。
「時計じかけ~」の歌詞の場合「帆を立てる」が語感的にもイメージ的にもあってると思うので特に間違いとは思わないんですが、どこから来たんでしょう?
この「帆を立てる」ですが、歌詞で使ってる有名な例だと桑田佳祐「波乗りジョニー」、GRAY「ここではないどこかへ」などがありました。
あと2011年にはDevLOVEというデベロッパー団体がイベントのテーマとして使っています。「帆を立てる」でこの関連が多く出てくる限りでも言葉の使い方としてはかなり珍しい気がします。
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