見出し画像

嵐「Face Down」MVとヴェルナー・パントンのデザイン(『5×20 All the BEST!! CLIPS 1999-2019』を見て)

2020/07/17追記
先日公開されたFace Down : Rebornのオフィシャルリリックビデオに元のMVの映像が使われていたので参考に載せておきます。あと、ジャケットの丸がいっぱい並んでるデザインも天井のライトのデザインをオマージュ?モチーフ?にしたのかなという感じがして嬉しかったです。


嵐の20年の集大成のひとつであるビデオクリップ集『5×20 All the BEST!! CLIPS 1999-2019』を休日に鑑賞。おおよ10年来の嵐ファンなので、もちろん見たことのある映像も持っている映像も多いのだけど、すべてをひとつづきで見るとちがった楽しさがある。

特に「ワイルド・アット・ハート」が”ドアの閉まる”カットで終わって、そこから”鍵”がテーマの一つである「Face Down」に繋がる流れは意味深な感じがして面白い。

そしてこの楽曲「Face Down」(2012年5月発売)ビデオクリップ。発売当時にシングルを購入して映像を見た時からずっと気になっていたことがあるのでメモ代わりに記す。

ヴェルナー・パントン尽くしのセット

メンバー5人がソファに鎮座する、赤い空間のメインセット。これを見た瞬間に、『美術手帖』2001年7月号の表紙を思い出した。(画像は下記URLからお借りしました)


画像1

この表紙は、デンマーク出身のインテリア・デザイナーヴェルナー・パントン( 1926~1998)の作品のひとつだ。

もちろんセットは全くこのままではないのだけれど、天井の照明は周囲に張り巡らされているものも含めて明らかにパントンのライトだ。

画像3

そして、5人がカジュアルな格好でフリーに動くもうひとつのセットでは壁面のファブリックに、ヴェルナー・パントンのデザインが使われている。

画像2

多分インテリアデザインが好きな人が見れば、一発で「ああパントンね」って感じなのかもしれないが、私は美術手帖を見てなければ気がつかなかったと思う。

パントンの近未来的なプロダクトデザインと、保守的で権威の象徴ともなるチェスターフィールドソファ。このアンバランスな世界観が、楽曲の非現実感や浮遊感と合わさって魅力的に仕上がっているなと改めて思った。

インテリアデザインとかモダンアートが好きな人にも嵐のMV見てもらえたら良いな、という希望を込めて紹介しました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?