作戦変更?

サッカーの指導者の皆さん、


試合で負けている時、どこを修正していますか?


戦術レベルの変更、マッチアップの調整、フォーメーションの変更


と、いろいろ変えてうまくいく道筋を立てようとするのが大体のところでしょうか。


でも、次の場合はどうしますか?


試合で負けている。そこで思いついた作戦が練習でもやったことのない成功確率が未知数のもの。


あなただったらどうしますか?


無理矢理でもその未知数の作戦にかける・・・


もしかしたら選手たちは混乱し、うまく機能しないことも考えられる。。。


それとも、その試合は捨て違うところで収穫を得られるように取り組みを変える・・・


でも、試合に負けてしまいますよ!いいんですか?


リーグ戦ならともかくトーナメントだったらそこで試合終了。


負けている時にどう追いつき、逆転するか


そのストーリーを描けるか、描けないかで勝敗の数は変わってくるでしょう。


自分も負けている時に、戦術を変えて失敗したことはあります。


今考えればそれは結果が伴わないとわかります。


というのも、練習でやったことしか選手はできないということ。


試合でいくら名案を思いついてもそれは机上の空論。


実行性を考えれば成功確率は低いのも当然です。


では何を変えればいいのか?


負けるチームの思考と勝てるチームの思考を考えてみましょう。


負けるチームは相手と自分たちを比較して勝ち目がないと諦めてしまう。


一方、スコアが負けていても勝てるチームは、相手をよく観察していて


綻びがないかを探っている。。。


土俵を変えると言ったら適切だろうか?


例えば、相手が必ずビルドアップの時にボランチの選手を経由して組み立ててくると分かったら、そこのパスコースを遮断してみる。


相手のリズムが崩れ、相手のバランスが崩れ、自分たちがボールを奪う場所が変わる。


すると、自分たちのリズムが良くなり、チャンスを作る回数が増えてくる。


いきなりPKで点を取る、といった急激な変化を起こすことは難しいが、


90分の中で、自分たちの土俵で戦える状況をどう作り出すか、もしくは相手の苦手な土俵で戦うことできるか・・・


と言う思考レベルでのタフネスをつけることが重要となる。


違う視点からもう一つ。


試合に勝つには、そのための共通言語を練習でどれだけ用意できるかに尽きる、、、


こういう時にはこうすればこうなるという共通理解を多くストックしてあれば


異常事態に陥っても、別の作戦で対処ができる。


簡単な例で言うなら


前半はショートパス主体で攻撃を組み立てていたが、相手のプレスにハマり失点をしてしまう。


そこで後半は修正して、ロングボール主体にしてアタッキングサードまで時間をかけずにいくとともに、


アタッキングサードに入ったらしっかりショートパスを繋いで攻撃をしよう!


と言った具合・・・


ただこれも、練習の時に、ロングボールの質=いつどこにどんなタイミングで蹴るのか、と言った共通理解がなければ


試合でいくら監督が「ロングボールを蹴れ」と言っても


成功確率は上がらない。


こうなってくると、練習とは何かといった議論にも熱が入るが、


今回は割愛!


以上のように、行動レベルでの変更を求める場合は


どれだけ選手と同じ絵を描ける共通理解を作らなければならないと同時に


限られた共通理解を組み立てて点を取り返すストーリーを構築する必要がある。


試合で勝つと言うことは、究極「プレーの成功確率を上げること」である。


全てのパス、全てのドリブル、全てのシュートが成功したら必ず点は入るのである。


新たな作戦を”試合中に”導入したとしても、結局はその成功確率を上げることに終始する。


成功確率を上げるためにあなたはどんな取り組みを90分間の中で行いますか?

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