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「学習性無力感」を考える

みなさんは、「学習性無力感」という言葉を知っていますか?
私はこの言葉を聞いた時、「あーー私もこれだったんだ!」と気付き、救われたような気持ちになりました。
日々忙しく時間がなく心の余裕もない、そんな不快な状況から逃れる気持ちが湧いてこない、そんな方の行動を変えるきっかけになれば嬉しいです。

◆学習性無力感とは

「学習性無力感」とは、長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれる経験をすると、その不快な状況から逃れようとする努力すら出来なくなるという現象のこと。要するに、「ストレス」という刺激があるのに、それに対して無力でいることを学んでいると、言い換えられます。
(心理学者マーティン・セリグマンが唱えた心理学の用語)

◆時間に追われ、仕事や家事、育児をとりあえずこなす生活をしていませんか?

そのような生活を長い間繰り返していると、とりあえず1日を終えることを考え、現状の「不快」や「おかしさ」に気付なかったり、気付いたとしても立ち止まり改善しようと考えることすら出来なくなり、無力になります。

まさに2年前の私はこの状態で、現状を改善すべきだと思っていても、立ち止まることも、自分の状況を俯瞰して冷静に考えることも出来ませんでした。現状を変える手段を考えることも出来ないくらい無力になっていたのだと思います。

その上、やりたい仕事に転職したばかりで使命感に燃えていたこともあり、終わらない業務や仕事に必要な知識をインプットするための時間を捻出するため、睡眠時間を削っていました。睡眠不足の状態が身体や思考を鈍らせ、さらに無力感を加速させていたのだと思います。

時間がない日々、目の前の子どもは思い通りに動かないし、家事も滞り、仕事も進まない、、イライラの悪循環が起こり、抜け出すことが出来ないまま生活をしていました。そしてこの良くない状況は産前休暇の前まで続きました。

◆抜け出せたきっかけ

私の場合は「産前休暇」という強制的な休みのおかげで、この「学習性無力感」から抜け出すきっかけが出来ました。休みで時間が出来たことはもちろんですが、
・なぜやりたい仕事や大好きな家族がいるのにイライラするのか?
・本当はどうなりたいのか?
自分と向き合って考えたことがきっかけとなり、抜け出すことが出来ました。つまり、学習性無力感から抜け出すには、下記の2つがポイントです。
・時間の余裕を持つこと
・抜け出したい!と意志を持って行動を変えること
では、仕事や家事など忙しい日々の中で、「学習性無力感」から抜け出すにはどうしたら良いのでしょうか。

◆行動を変える4つのステップ

①本当はどうなりたいのか、考えて書き出す
②現状を書き出す(自分を俯瞰する)
③今日から出来そうな行動をたくさん書き出す
④実際に行動する
そして繰り返す。小さな行動を繰り返すことで変化に繋がります。

このステップを1人で行うのは難しいと感じられる方は、ぜひ他の方を巻き込んでやってみてください。

パートナーや家族、或いは第三者のコーチなど、一緒に伴走してくれる人の力を借りるのが効果的です。行動を変えるスモールステップ、周囲を巻き込んで一緒に進めていくことで、自分の変化を教えてもらえるので、続ける原動力になります。

私も「学習性無力感」かも?と感じる方は、ぜひ一旦立ち止まり、本当はどうなりたいの?と自分に聞いてみてください。
今の状態を変えたいと感じた方は、小さな行動からはじめましょう。
忙しい日々をしなやかに、「わたしらしい」生活を送るヒントになりますように。

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