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なるようになる場合もある

高校1年のとき。

大きな学校だったので、なのか、
偶然なのか、それとも誰かの悪ふざけなのか。

クラスに斉藤が3人いた。

斉藤です、ぼくも斉藤です、えーと、同じく斉藤です、
という自己紹介をいまでも覚えている。

誰が呼んだか、斉藤A、斉藤B、斉藤C。

利便性だろう。
あっさり定着した。

おかげで、顔とアダ名はすぐに一致したが、
顔と本名はなかなか一致しなくて困った。


よせばいいのに佐藤も2人いた。

当初は斉藤にならって佐藤Aと佐藤Bだったが、
音が似るので、どうしても紛らわしい。

これは、定義が良くないな。

そんなことを言い放ったのは数学の教師であった。
どういう経緯か、職員室でも定着しつつあったのだ。

おい、佐藤A。
なんですか。

おまえ、今から佐藤Dな。
は?

佐藤Bは佐藤Eだ。
はぁ。

てなもんで。


まぁ、佐藤Pと佐藤Qじゃなくてよかったよ。

とは、後日の佐藤Dの感想である。
点Pのことか。

それを聞いて気づいたのだが、
別の斉藤が転入てきたらどうなるのか。

そいつが斉藤Dになって、佐藤がEとFになるのか、
それとも、名付け順を尊重して斉藤Fになるのか。

結果として杞憂には終わったが、
まぁ、それなりには勉強になったなぁ。


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