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ナインティーンの蜃気楼について語りたいpart②〜歌詞編〜

こんばんは!やぎぴです!!!!!
BEYOOOOONDSがJAPAN JAM決定して最高にハイってやつになっています。
今回は前回に引き続きナインティーンの蜃気楼について語っていきたいと思います!
part2の歌詞編はまず1番の歌詞について扱いますので一度楽曲を聞かれるとより楽しめるかと思います!!!
それではどうぞ☘️


イントロ〜揺れて消えない「何か」〜

それではまずはイントロから!
イントロの詩はこんなふうになっています!

揺れて揺れて揺れて
揺れて揺れて、消えない

つばきファクトリーセカンドアルバム「2nd STEP」歌詞カードより

まず、まずまずまず。
最初の詩が「揺れて揺れて揺れて揺れて揺れて、消えない」
もうグッッッッと掴まれましたね。もうやばい。もう聞くしかない。
まず持っての話「え?なにが?」ってなりますよね。日本語というのは便利な言語で主語がなくても文章を作れます。「何が」揺れて消えないのか、ここが明確にされない中「揺れて消えない」を打ち出される。普通に聞いてたら「?」ですよね。
しかしこれは曲であり歌。つまりはタイトルがあるわけです。
ここで我々はおそらく『「ナインティーンの蜃気楼」が消えない』のだろうという考えが浮かんでくるはずです。だって情報それしかないから、、、
蜃気楼には漠然とした「消えない」というイメージを抱いていますからここは違和感なく受け入れられるわけです。
ただ、これはまだ答えじゃないんですよ。
そしてここから揺れて消えない「なにか」が曲を通してその全容を見せていくわけです。揺れて消えないなにかは「ナインティーンの蜃気楼」であるとしても「ナインティーンの蜃気楼」ってなんぞや?とも思うし謎だらけです。


Aメロ〜10代の代弁者児玉雨子大先生〜

さぁ1番Aメロです。歌詞はこのようになっています!

もっと恋しなきゃ
もっと勉強しなきゃ
何がしたいのかわからない
10代こんなもん?
20代はどう?
つまらないのだけはやだ

つばきファクトリーセカンドアルバム「2nd STEP」歌詞カードより

はい、もうこれぞという10代「ティーンエイジャー」の代弁ですね。もう女子高生が書いたって言われても全然違和感ない。本当にドンピシャの10代の声です。
まず最初に「恋」その次「勉強」というのがなかなかに10代らしさを象徴する上手い順序だなと感じさせられます。
そしてここでグッッッと踏み切るのが児玉雨子氏流石です。
何がしたいのかわからない
これです。何がすごいんだ?とか思わないでください。
みなさん歌詞をよく見てください。恋も勉強も「しなきゃ」であって「したい」ことなわけじゃないんですよこの少女は。
10代特に「ナインティーン」はこれが本当に喰らうところです。
恋も勉強もしたい気持ちはあるけれどそれ以上に「しなきゃ」がくるんですよ。周りの友達との差や親類からの評価がこの少女を「しなきゃ」と駆り立てるんです。ただし!!!!!
やっぱり彼女もたくさん考えます。本当にしたいことってなんだろう、「彼氏できた?」とか聞かれて焦るけど本当に私って彼氏欲しいのかな?「勉強していい大学行きなさい!」って言われるけど私のやりたいことっていい大学行くことなのかな?迷って迷ってその過程が「何がしたいのかわからない」に現れるんです。
わずか数行でもう19歳の現状の説明完了したわけですよ。上手すぎる。

そして次「10代こんなもん?」これがねぇ…やられたなぁって感じしますよね。何がってこの口語ですよね。「こんなもん?」これですよ。いやぁぁぁ多分言ったことありますこの文言まんま。「え、10代こんなもん?」これ私言ってます知らず知らずのうちに。多分みなさんも言ったことあります絶対。
そのくらいもうナチュラルに心から出てくる言葉なんですよ。10代の終わりに差し掛かった19歳の少女にとって「あれ?世間では10代が花とか色々言われてるけどこんなもんなの?」っていう気持ちが湧くんですよ。やっぱり。完璧ですねここまで。
そして「20代はどう?」これは「こんなもん?」と一緒で10代の終わりに差し掛かった19歳という今だからこそ言えるセリフですね。恐らく20代の未来の自分に向けたメッセージに近いと思います。
「10代こんなもんなの?あんまだったけど20代どう?」
これですよね。もう言ってますね。はい。そしてここになんて続くかが問題なんですよね。20代はどう?の後に「楽しい?」と聞くのか「悩んでない?」と聞くのか、さぁなんで聞くのか!なんて聞くんだ!?

つまらないのだけはやだ

天才か!?!?!?!?え!?!?!?!?!?天才通った!?!?!?!?
これにはもう空いた口がトムとジェリーですよ。
これはねぇ…代弁者すぎます。19歳より上の人でも下の人でも絶対にわかるこの歌詞「つまらないのだけはやだ」バケモンですかこの人はと。
何がすごいかというとやっぱりこの口語。そして楽しんでるかどうかではなくつまらないのだけはやだという消極的で受け身な欲望ですよね。本当にねぇ…唸ったねぇ。だって今私が思ってるんだもんこれ。これぞリアルというくらいにリアルすぎる。赤裸々なのに赤裸々すぎない圧倒的リアル。圧巻の作詞力ですね。

Bメロ〜羨ましいのは彼氏がいること?〜

もうこの時点でだいぶ長いんですけど一旦Bメロ行きます。
今回でちゃんとサビまでいきたい気持ち。

ちょっと寂しいわ
ちょっと焦っちゃうわ
あの子彼氏いるんだってさ
「興味ない…(笑)」
眩暈しそうなくらい
かなり羨ましいよ
可愛くなってるじゃんか

つばきファクトリーセカンドアルバム「2nd STEP」歌詞カードより

ここはAメロとは違いちょっとこの少女の気持ちが掘り下げられています。
「ちょっと寂しいわちょっと焦っちゃうわ」何が?→「あの子彼氏いるんだってさ」の流れはすごくうまいすぎる。からの
「興味ない…(笑)」
もうやばいですね。10代10代。10代すぎてアンチエイジング。
まず、まずですけどこの(笑)ですよね。これ歌詞カードには「わらい」というルビが振られていました。歌うときは「きょうみないわらい」と歌うわけです。なかなか攻めた作詞ですよね〜。
そしてこの(笑)だけですぐにこれはLINE上やTwitter上などのつまりはインターネットを介したやりとりであるとすぐにわかるわけです。上手すぎ。
まぁ当然のように興味ないわけないんですよ。「もっと恋しなきゃ」と思ってるわけですから。ビヨの「眼鏡の男の子」と一緒ですね。「大したことないじゃん」なわけないと。前田こころさんが大したことないわけないじゃん、ガチで。
そこで「眩暈しそうなくらいかなり羨ましいよ」とくるわけだ。まぁーーー上手いですよね。そしてそこからの
可愛くなってるじゃんか
これでまたググっっっと掴まれるわけですよ。個人的にすごく惹かれる歌詞です。
一見スルーしがちなんですこれって。友達が彼氏できたことで可愛くなっててちょっと焦るわ。って単純なことじゃないんですよ。
これは敢えてだと思うんですけどこのサビ前に持ってくる「可愛くなってるじゃんか」これの何がすごいかってこの子が焦ったり寂しいのはもちろん彼氏ができたことが要因なんですよ。ただね?羨ましいのは「彼氏いる」ことなんかじゃないんですよ。どういうことか。

本当に「眩暈しそうなくらいかなり羨ましい」のは
あの子が「可愛くなってること」なんだと私は思うんですよ!!!

恋より勉強よりあの子が「可愛くなってる」この一点が完全にこの子の焦りや寂しさを駆り立てるんですよ。これぞ乙女心だと言わんばかりの歌詞ですよね。サビ前に持ってくることによって曲の盛り上がり部分で「可愛くなってるじゃんか」がくるんですよ。よりこの歌詞を意識させる効果はとんでもないですよね。脱帽脱帽。

サビ〜ここは「クーラー効いた部屋」〜

さぁ!いよいよサビ!

ナインティーンの蜃気楼
キスのない夏
こんなのは真夏じゃない
遠のくドラマチック
ナインティーンの蜃気楼
クーラー効いた部屋
目を閉じても何か
揺れて揺れて揺れて
揺れて揺れて、消えない

つばきファクトリーセカンドアルバム「2nd STEP」歌詞カードより

はい、これ。ちょっとだけ難しくなりましたね。何が?と思いますか?これの難しさは後半部分にあります。でも一旦前半見てみましょう。
「キスのない夏」「こんなのは真夏じゃない」「遠のくドラマチック」
明確に「恋」の話をしてますね。恋したいのにできない気持ち。なんと言っても「キスのない夏」で恋愛的青春を一発でわからせる凄さですよね。そしてこの女の子がどんな性格かというと「つまらないのだけはやだ」であったりこの後の「こんなのは真夏じゃない」というなかなか強い意思表示があるんですよ。キャラクター性がかなり強く表れていてかなり人間が出ているなと思います。
そしてここからが本題
「クーラー効いた部屋、目を閉じても何か揺れて(中略)消えない」
これですよ。なんじゃこら。てなわけですよね。
急に出てきました「クーラー効いた部屋」。普通に音源聞いてみてください。初見で聞いてたら絶対にこうは聞こえません。そのくらいねじ込んできたんです「クーラー効いた部屋」を。これなんだと思いますか?私はこれは今の女の子の現状の詳細設定を表してると思うんですよ。というか、この「クーラー効いた部屋」の一言で今までの全てが完璧にイメージとして脳内でバチッとハマるんですよ。
どういうことか。これはつまり今までのことは全部クーラーの効いた部屋で女の子が考えてることだったんですよ。
ただ女の子の気持ちを歌った歌はたくさんあります。ただこれは試行錯誤する少女の映像が完璧に同じイメージとして共有されるわけです。ちゃんとそこに生きてるこの女の子の考えてることなんじゃないでしょうか。

ここから完全に私の妄想ですが1番の歌詞までで考えられるイメージはこうです。

少女は真夏、クーラー効いた自分の部屋で携帯に表示されたメッセージを見ます。
「あの子彼氏いるんだってさ」
それをみた彼女はたくさん考えるんですよ。焦っちゃうな。置いてかれた気がして寂しいな。ひとまずこう返します。
「興味ない…(笑)」
ただ本当はそんなことない。もっと恋しなきゃ。勉強ももっとしなきゃ。でも何がしたいんだろう。本当にやりたいことってなんだろう。10代が終わる、どうしよっかな。20代どうなんだろ?つまらないのだけはやだな。
そして自分の青春を想います。キスのない夏は真夏じゃない!もっとドラマティックに生きたい!クーラー効いた部屋で考えるために目を瞑ります。でも目を閉じても「なにか」揺れて消えない。

私の激キモ妄想解釈はこんな感じです。どうでしょうか、なんとなくティーンエイジャーのゆらめきが伝わってきたんじゃないでしょうか。さぁそして、この「なにか」。これは一体なんなんでしょう。答えを出すのはまだ早計ですが敢えていうならこれも「ナインティーンの蜃気楼」と言えるのではないでしょうか。
ナインティーンの蜃気楼と繰り返されるこの楽曲においてどこを「ナインティーンの蜃気楼」として捉えていいのかはかなり難しい問題です。まずは一旦この「目を閉じても消えない何か」をナインティーンの蜃気楼として考えるとなんとなく合点がいくんじゃないですかね。実際「ナインティーンの蜃気楼」の正体が何なのかは次回以降のnoteで語っていきたいと思います!

さいごに

いかがでしたでしょうか!今回は1番まででしたがナインティーンの蜃気楼の詞のすごさ、そして物語性が伝わっていると嬉しいです☺️☺️☺️
つばきには比較的物語性が強い曲が多い気がしています。彼女たちが持つ繊細さがそうさせるのでしょうか、、、「意識高い乙女のジレンマ」や明確なストーリーはないですがそのメッセージ性が物語を感じさせる「最上級Story」なんかも名曲ですよねーーーー!!!!!!!!リンクはっとこ。
余談ですがサードアルバムの「3rd -Moment-」の6曲目の雨宿りのエピローグの歌詞がものすごいいいですね。やっぱり山崎あおいさんも最高にうまいしKOUGAさんの楽曲大好きキッズなので本当に刺さりましたね。また機会があればそれについても語りたいです!
次は2番から最後までについて書きます!!よければみてくださいね〜🥰🥰🥰最後まで読んでいただきありがとうございました!
このnoteでみなさんが楽しんでいただけたなら何よりです☘️
それではごきげんよう〜🫶

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