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逆立ち
幼稚園の頃のことを思い出した。
あれは年中だったか、年長だったか。ある程度の文字が読めるようになった年齢。
名札や体操服のゼッケンはひらがなで書いてあるから、自分や友達の名前を読むことができた。
ある時、みんなの名前を逆から読むという遊びが流行る。
友達同士で逆さに名前を呼び合い、語感を面白がるというもの。
自分のフルネームは逆から読んでも当時の感性からしたらぜんぜん面白くなくて(今でも別に面白いとは思わないですけど)、すごく残念だったことを覚えている。
そんな中友達に小森という名字の子がいて、小森は逆さに読んだらりもこ、だ。
りもこ。
リモコ。
もうほぼリモコンじゃん!すげー!ってなって、周りもすごいすごいと盛り上がって、面白くない逆名前を持つ私はちょっと羨ましかった。
…
今になって冷静に考えるとツッコミどころしかない。何が面白いんや。でも大人になっても鮮明に覚えているってことは、当時の自分にはよほど重要なことだったんだろう。
幼き頃の思考回路が分からないのは、大人になったってことかな。ポジティブに捉えよう。
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