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3.ロンドンに着いたら注意した方がいいこと

こちらの記事は前回の記事「2.ロンドンに来る前に準備すべきこと」(https://note.com/yagi_san/n/nb513c0f940e0)の続きとなります。

1.ロンドンで暮らす前に意識しておきたいこと
2.ロンドンに来る前に準備すべきこと
3.ロンドンに着いたら注意した方がいいこと ← 今回はこれ
4.ロンドンの滞在中にできるアイデアあれこれ

恐るべき指の器用さをもつ者たち

先日、イギリス系ニュースサイトのSNSで、ある動画が話題になりました。

イギリスの玄関口ヒースロー空港と思われる空港で、車に乗るために一瞬だけスーツケースから手を離したアジア系観光客が、スーツケースに載せていたバッグを盗まれるという動画だった。
驚くべきは、車に乗るためにドアを開けた、本当にその一瞬だったのだ。体感1秒。その間に後ろから来た男がサッとバッグを器用に取り上げ持ち去ってしまった。
似たような事件で、タクシーのboots(日本語で何というかわからないので英語に…💦車の後ろの、パカッと開けて荷物をしまえる部分)の中に保管されていたカバンを、光の速さで持ち去った男もいた。しかも防犯カメラによると、すぐわきに人がいたにもかかわらず、である。

このように、海外の空港には、その技術を他で使えよと言いたくなってしまう凄腕達がウロウロしている。成田空港や羽田空港に着くと、あまりの平和っぷりにほっこりする。日本に到着したばかりの観光客たちも、日本から帰る頃にはすっかり緊張の糸が切れている様子をよく見かける。いいことだ。私のイギリス人の友人は「最初はカバンを見張っていなくてはと気を張っていたが、途中で辞めた、だって日本だとカフェに自分のコートや荷物おきっぱんしにしてるんだもん」と言っていた。

いいことだ。
平和の島…。島崎…(?)

カフェでのできごと

日本で油断するとロンドンでトラブルに遭遇するのは火を見るより明らかで、例えばある日本人の友人は、前述のようにカフェで席とりをしたつもりで自分の荷物を置いておいたら、すっかりなくなっていた、というトラブルがあった。

そもそもなのだが、イギリスではカフェでオーダーするときに先に席を取っておくということをしない。

理由は、置いておいたものが盗まれるからだが、あとはそもそも後先のことを考えていないというのも多分にある気がする。偏見でしたらすみません。
でも、イギリス人やほかの人種の人たちとカフェに立ち寄って「先にオーダーしていていいよ、席取っておくから」と言おうものなら高確率で「なんで?」と聞かれる。ものすごく混んでいる、あるいは席がめちゃくちゃ少ないカフェなら別の話だが。

一番ひどかったのは、イギリスではないがアイルランドのダブリンのとあるマクドナルドで、オーダーする前に席を取ろうと階段を上がろうとしたところ、バウンサー(警備員)に腕を掴まれ「何しに行くんだ」と注意されたこと。人の体に触ること自体、甚だしく失礼な行為なのだが、さらに輪をかけてひどかったのは、こちらは「席を取っておくんだ」「友人があとから来るからその時にオーダーするつもりなんだ」と答えても、「オーダーしてから階段をあがれ!」と怒鳴られて、店を追い出されてしまったこと。バウンサーは往々にしてアフロ系(つまりアフリカの黒人系)であることが多く、この時は威圧感が半端なかった。
色々と理不尽な目に遇ってきているので、少しのことでは驚かない性格なのだが、この時ばかりはかなり動揺した。

それだけその地域の治安が悪いということなのだろう。ダブリン自体はとてもよい街なのだが。

ちなみに、もし同行しているのがアジア系の人なら日本人と同じ感覚の人が多いので、逆に席を取っておいてくれたりする。相手の文化的背景を知っておくと色々とスムーズだなぁと思うところ。

恋愛詐欺はそこかしこに

ロマンス詐欺にもぜひ注意してほしい。ロマンス詐欺とは、SNSだったり直接だったりで甘い言葉で恋人のように距離を近づけてくる詐欺だ。

特に、海外に単身来た人は寂しい思いをするので、こうした感情的な罠にかかりやすい。あるいは、もともと日本で人間関係をうまく築くことができず、外国でだれでもいいから付き合ってしまうという女性も中にはいる。

ただの詐欺ならいいのだが、相手が悪いとドラッグを買うための金をせびられたり、妊娠させられて相手がドロンしてしまいシングルマザーとなったり、あるいは自分自身がドラッグに手を出す羽目になったりするらしい。

日本人がそういうトラブルに巻き込まれる場合、ワーホリ勢ならおそらく外国人の移民とバタバタすることになるのであろうが、駐在員やその家族の場合は日本人同士でベタベタドロドロと泥沼にはまるらしいので十分に注意が必要だ。品が悪い話になるので詳細は省かせてもらう。

こういう話は噂で、あるいは本人から直接という形で常にチラホラと耳に入ってきてはいたのだが、自分は5年間うまくすり抜けてきたので個人的に巻き込まれることはなかった。

いずれの形にしろ、2023年のロンドンにおける犯罪数が前年の23パーセント増というデータがロイターReuterのニュースに本日(2024/2/20)上がっていた。注意に越したことはない。

一番大事なことはコミュニケーションの大切さ!

これだけは力説したい。日本語話者のみんな、どうか英語でも恐れずに相手とよくコミュニケーションをとってほしい。
海外でシェアハウスをしてきて圧倒的に多い相談事が、「あの日本人何を考えているのかわからない」という非日本語話者のお悩みだった。

彼らは日本の文化になじみがないので、我々の「ああ、多分こういうことだろうな」と非言語的コミュニケーションでなんとなく”察する”べきところで察することができない。
以下、彼らから実際に尋ねられた「日本人の不思議なところ」を挙げる。

1.なんでもいいんだな?????

例えば何かご飯を食べるにしても「何がいい?」という質問に対して「何でもいいよ」と答えるだけで自分の希望を語らない。何でもいいというのは、本当に何でもいいので、本当に底辺のものが運ばれてきたとしても文句を言ってはいけない。
「何でもいい」は乱暴に聞こえるし、こちらは相手に合わせて譲歩したつもりでも、相手からしたら「場を楽しんでいない」と受け取る可能性がある。

どうしても選択するのが苦手な時は「私はxxxが苦手なんだけど、他には特にこだわりはないかな」と言って消去法で話を進めるなど、言い方を工夫しよう。これは決してわがままなのではなく、「相手に自分の情報を開示することにより、より相手に自分を近づきやすい存在にしているパフォーマンス」だととらえよう。

2.会話下手

「こんにちは」「元気?」に対して「こんにちは」「元気だよ」と答えるだけでそれ以上喋らない。(ここは「今日はどんな日だった?」と相手に尋ねるタイミングだ!)
自分のことを聞かれたら、自分の今日のハイライトを話すか、なにもネタがなければ「今日は何もなかったけど、君は?」と聞くべき。会話を続けず沈黙してしまうのは、「お前と話すことなんかねぇ」という意思表示なのである。
これは別に日本人に限ったことではなく、アジア文化圏の方によくある話だ。とくに中国とか韓国とかベトナムの方も、よくこうやって沈黙に陥る瞬間を見かける。
ちなみに「英語は私たちの母語ではないからね」という言い訳は残念ながら通じない。なぜなら同じように母語ではない文化圏の人たち(特にラテン系)や中東系の男子は、対照的にベラベラ話すことが多いからだ。そのため英語が母語の人間は「別に母語とか関係なくね?」と思っている人も多い。

とくにイギリス人は外国語に対して日本人と同じように苦手意識を感じて勉強していない人が多いので(彼らの自虐ネタの鉄板でもある)、外国語を学ぶ大変さを身に染みて理解していないという理由もあるのかもしれない。

嗚呼、これも文化の差ってやつかな。

3.指示待ちの受け身人間

これもしょっちゅう「意味わかんない」とぼやかれた。特に若い女性に多いのだが、相手から「やって」と言われたら素直にやるのに、何か共同で仕事をする時にボヤッとしていたり、お願いするまでやってくれないことが多いという。
具体的には、
どこかに一緒に旅行に行くときに自分についてくるばっかりで地図を一切見てくれないだとか、
こういう催し物をするから意見頂戴ねと言っても何も言ってくれないとか、
家の掃除を言われるまでやってくれないだとか、(お願いすると完璧にやってくれるので家の人は”なぜ今までやらなかった”と不思議に思うらしい)、

…などなど。

いずれも、日本にいれば「あるある」なことなのだが、とかく学校教育で主体性や積極性を培われてきた文化圏の人にとって、こうした性格は稀有にうつるようであり、「主体性がない」という印象を与えてしまっているのである。

無論、本人たちに悪気はない。ただ、協調性が求められる日本の文化が若者(特に女子)対してそうなるようにそうなるようにと育ててきてしまった結果なのだ。

とまあ、こんな感じで感じたことをずらずらと書き連ねてしまったわけだが、私が言いたいことは「英語がうまく話せないからって黙るのはだめ。”俺は何を言っているんだ”という不安(トランス?)に陥ってもいいから、とにかく自分の意見を述べて、会話を楽しもう!」ということです。最初は舌がもつれてうまく言えないかもしれないけど、誠実さは伝わるからあきらめないで

以上、ロンドンで気を付けてほしいことでした!

まとめ!

  • 身の回りの貴重品の管理に気を付けよう!

  • 恋愛詐欺などそこかしこに詐欺の危険があるので十分注意しよう!

  • コミュニケーションは積極的に取ろう!

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