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【0033】鮪(マグロ)のべっこう、魚のべっこう漬け、名前の由来を追ってみる。

2024年の豊洲市場の初競り、鮪の値段は4年ぶりに1億円超えでしたね。正月早々、能登半島の地震など暗いニュースが続いていました。景気のいい話に、少しだけほっとしました。もちろん地震で被災された方、復旧作業に従事されている方は、いまは大変な状況にあると思います。

マグロというと大トロ、中トロ、それから先日、話題として取り上げたネギトロなどがありますね。トロ、脂が乗った身の部分が注目されがちですが、赤身も美味しいですよね。静岡県の一部の地域では、マグロの赤身を「べっこう」と呼んだりします。上質の赤身、上赤身は、ときにトロよりもありがたがられたりするのも見聞きしたことがあります。自分も結構、赤身が好きです。にぎり寿司、それから鉄火巻きも良いですね。

ところで「べっこう」の名前の由来は何なのでしょうか。またべっこう漬けというのもありますね。市場魚介類図鑑には、以下のような記述があります。マグロの醤油漬け、いわゆる漬けマグロも美味しいですよね。
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べっこう
今でもマグロの赤身を「づけ」と呼ぶことがある。静岡県では「べっこう」。これは古くはマグロは赤身がうまいとされ、保存のために醤油につけたことからくる。今でもマグロの漬けを作ることは珍しくない。
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さて、べっこう漬けは、どんな感じなのでしょうか。伊豆大島ナビには、以下のような記載があります。原料はマグロとは限らず、島唐辛子が味の決め手のようです。
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べっこうとは?
伊豆諸島の郷土料理として知られているべっこう。唐辛子醤油につけた魚の切り身が、つややかなべっ甲色になるためそう呼ばれる。旬の魚を島とうがらし醤油に漬ける。それは先人たちが離島という環境のなかで考え出した保存食でもあるのです。その味は代々受け継がれ、家庭やお店により異なり、それぞれの味がある。
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綾瀬駅の南側にある駅前酒場さんで、べっこう漬けをいただいたことがあります。そのときは魚だけでなく、イカも漬けにされて提供されていました。醤油の色がイカにも染み込んでいて、美味しくいただきました。

べっこう漬け用の醬油、「べっこう醤油」も売られているようです。みよし土産品店さんのWebサイトには、白身魚の刺身を浸けるというレシピが紹介されていました。べっこう寿司の作り方の紹介動画も載っていました。食欲を刺激されますね。

Wikipediaの「鼈甲漬け」の項目には、沢庵漬けのみりん漬けが載っています。「沢庵漬けが透明な飴色になる」という記述があります。もっとも食品・食文化に関連した書きかけの項目となっていました(2024年1月5日(金)アクセス)。

こうして熟々と(つらつらと)べっこう、べっこう漬けを改めて調べてみると、いろいろとあることが分かりました。なんとなくですが、今後のバリエーションの広がり、展開もありそうな料理というか調理法という感じもします。だから何という話ですが、食も、食を表現する言葉の意味合いも時代により所により変わっていくものなのかもしれません。

2024年1月6日(土)記


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