祈りの雨 願いが叶う! (420字の小説)
明日は雨が降って欲しい。
降らないと決行される。
みんなは天気になる事を期待しているが
僕には苦痛の運動会だ。
徒競走はいつもビリだし
騎馬戦をやれば、いつも馬役。
玉入れは、ボール拾い
ボールを拾って人に渡すだけ。
フォークダンスは女の子の列に並んで男の子とダンスするだけ
「テルテル坊主お願いだから雨を降らしておくれ」
テルテル坊主にお願いしても、困った顔をしてるだけ
当たり前だよ、紙で作ったテルテル坊主は神では無いよ
でも、未練がましくもう一度言うよ
「明日、雨振りになあれ」
天の神様は見ていた。
「テルテル坊主は、お天気にする道具。何を血迷っているのか?
最近の若い子は、テルテル坊主の事も知らないのか?
そこの、龍神ちょっと来い。」
「はい、神様。何でしょうか?」
龍神とは、雨を司る神である。
「あの者の願いを叶えてやれ。」
「雨を降らす事など容易いです。直ぐに雨を降らせます。」
少年の願いは叶う!
しかし豪雨が続き、洪水が巷で起こり多くの被害を出した。
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