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(再掲載)私は誰⁉️ 妹の部屋で(6)(2分で読める小説)



ファミレスを出たあと両親は帰って行った。
僕は妹の部屋に泊めてもらう事になる。
本当に妹だろうか?妹であるから、
私を泊めても気にしないのであろうか?
妹の部屋に入ると、妹は直ぐにベッドに寝っ転がった。
「兄ちゃんはソファーで寝て」と言われた。
だが、私の身長よりも短いソファーだ。

時計を見ると午後九時を過ぎていた。
妹は、寝ながら雑誌を読んでいる。

僕は妹に探りを入れてみた。
両親の話だと、僕は平成6年生まれだ。
28歳だ。妹の年齢は、幾つぐらいだろう?
見た目は若くみえるが、
2歳下と考えるなら、26歳ぐらいか? 
最初から、妹の年齢を聞くのは、やめておこう。
先ずは、母親の年齢を確かめよう。

「ケイコ、お母さん、歳幾つだったけ?」

「うー〜知らないけど、幾つだったかな? 六十歳ぐらいかな」

(親の年齢も知らないのか?)  ここは、たたみかけて聞こう。

「ケイコは、幾つになった?」

「幾つに見える?」と雑誌を読みながら答えた。

おかしい、妹が兄に歳を聞かれて、「幾つに見える」と聞く人間がいるのか?
キャバクラでキャバ嬢の歳を聞いているのでは、無いのだ。

ここは、チャンスだ。
「二十六歳か」

妹は起き上がり、
「失礼ね。そんな、歳では無いよ。もっと若い」
と、少し怒って言った。

私の妹では無い様に思える。
顔も似て無いし、私と違って利功では無さそうだ。
ここは、もっと若い年齢で言おう。

「二十一歳ぐらいか?」
「そうよ、去年成人式済んだとこよ。」

僕より7歳下か。
仮に母親の年齢を六十一歳にしても、
母親はケイコを四十歳で産んだ事になる。
母親はかなりの高齢出産だ。

「子供の頃、僕とどんな事して遊んだ?」
良い質問だと思った。
7歳違うのだ。普通は同じ様には遊べ無い。
変な答えが帰ってきたら、疑いが、確信にかわる。

「う、、うん、よく覚えてない。」
とあっさり、いなされた。
当然であろう。


「ケイコの血液型は?何なの」

「何でそんな事聞くの?」雑誌を読みながら聞いた。

「血液型で性格とか、わかるから、聞いてみた」
兄が妹の性格を調べるのは、おかしな事だ。
本当は血液型で親子関係が判るかも知れないと期待したのだが。

「そんな事は、覚えているんだ。」
と、訝しがったが、
「A型よ、で、私、どんな性格なの」と聞いてきた。
ここは、上手く答えないと疑われる。

「聞いた所によると、几帳面な性格」と
当てずっぽに、言っておいた。

妹もそんな事はどうでもいいのか、雑誌を読んでいる。

「僕の血液型知ってる?」
「知らない」と即答である。
おかしい、兄の血液型ぐらい、普通は知っているだろ。
「お父さんとお母さんの、血液型は?」

この時、妹は雑誌を読むのをやめ、こっちを見た。
やばい、勘付いたか?。
だが、僕は平然としながら、口笛を吹いた。
でも、その態度は不自然だったかも知れない。

妹は、少し間を取った後、
「お父さんはA型で、お母さんB型よ。」とあっさり言った。
A型とB型の両親なら、全ての血液型の子供が産まれても不思議では無い。

この子は意外と賢いのかも知れない。
油断してはいけない。

「お風呂入るね。」言って妹はお風呂に行った。
やはり、大人になってからは、一緒にお風呂に入ってはいないみたいだ。

妹の携帯電話が置いてある。
連絡を取りに風呂に行った訳では無さそうだ。
妹では、無い様な気もするが、妹の様な気もする。
私は、一体誰⁉️なんだ。

本当に、水原マナブと言う男なのか?
と、考えている時、尿意を感じた。
トイレに行くと鍵がかかっている。
妹は風呂に行ったはずである。何故。

そういえば、トイレと風呂、一緒だった。

「早く出て」と、僕は叫んでいた。












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