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(新々)三つ子の魂百までも 17



翌日、僕は事件の事を調べる為に、岡光子刑事に連絡を取った。
岡光子刑事は僕の柔道の後輩であり、以前から
交流がある。
と言っても、男女の仲では無く仕事の関係で
色々な相談をしあう仲間だ。

彼女は柔道4段で並の男では太刀打ちできない。
しかも美人でグラマー。
だが、柔道をするときは、鬼に変身する。
それが原因かも知れないが、恋人も居ないみたいだ。
いずれはできるであろうと僕は期待しているが、
そんな事はさて置き、

僕は、あのビルで起こった事件を知る為に
岡光子刑事に会った。

岡光子刑事は、僕をリスペクトしているのか
いつも的確な資料を提供して教えてくれる。

今回の事件も調べてくれた。

会う場所は、いつもの喫茶店。
「岡の上」だ。
ここのマスターの苗字が岡上と言う。
この店は、狭い店でカウンターとテーブル席があるが、十人ぐらいしか入れない。

コーヒーの美味しい店で、常連の客が多い店である。
僕は店に先に入って岡光子君を待っていた。
時刻は午後の6時を過ぎていた。

刑事とは思えないスーツ姿がよく似合う
岡光子君が颯爽と入店してくる。

現れた岡君は、挨拶も無く、私の前に腰を下ろした。
何だか不機嫌な様子だ。

「先輩、私まだ仕事の途中なの。
先輩に言われた事、調べてきたわ。」

「ありがとうございます😊」
と、丁寧な言葉で、岡光子君をねぎらった。

「何にする?何でも頼んで下さい」
と、ここでも、ねぎらいの言葉。

「じゃあ、お言葉に甘えて、・・・」
と、岡光子君はメニューをみる。

注文をとりに来たマスターに
「私、イタリアンスパゲッティと、デザートに
チーズケーキとコーヒー。
お願いします。イタリアンスパゲッティは大盛りで」

と、遠慮無く注文された。

「僕は、・・・・。」

迷った挙句に、カツカレーを注文した。


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