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「殺人ロボット」(続編) その後の大塚愛子1



……あの人は、石田太郎さんの親戚の加山さんのはずだ。
何故、こんな酷いことを?……

愛子は恐怖で腰が抜けたのか?
解ぬまま、呆然と立ちすくんでいた。

どれくらいの時間が過ぎたのであろうか?
空洞化された心は正常には働かない。

ふらふらと、婚約者が居るベッドルームに入って行く。愛子の目に映ったのは

殴られて、倒れている男の姿であった。

生きているのか?死んでいるのか?
解らぬまま呆然と見つめる愛子。

……警察に電話しないと・・・。それとも、病院?
先ずは、ホテルの人に連絡したほうがいい……

と、うろたえながら電話の受話器を外し、フロントに電話をする愛子。

冷静さを装ってはいるが、何をどの様にすべきかと云う事もおぼつかない、愛子であった。

暫くすると、ホテルのスッタフが駆けつけて来る。

愛子はベッドに腰を下ろして呆然としているだけで、何も言わない。
ホテルのスッタフは、直ぐに救急車に連絡し、同時に警察にも連絡した。

「一体何があったのですか?」
と言う問いかけにも答えられない愛子。

それほど愛子の心に衝撃を与える事件であった。

男は救急車に乗せられ病院の搬送中に死亡が確認された。

愛子も病院に連れて行かれ簡単な診察を受けた。そして、1日の入院を余儀無くされた。

病院のベッドの上で、愛子は先ほど起こった事件の事を思い起していた。

…あれは夢であって欲しい…と、
願いながらも婚約者が死んだ事実は
愛子にとって何も悲しむ事では無かった。

加山が警察に捕まる事を愛子は恐れていたのだ。

…もしかすると、加山さん。私が苦しんでいる事を知ってあの男に乱暴を働いたのかな?最初からあの男を殺す目的では無く、
単なる事故死かな?……

と、愛子は自分の都合の良いように考えて結論を出していた。




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