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プロント・エンジニアリング考 その7

ここで、何度か「壁打ち」について、言及しました。
折角なので、藤井棋士のことも織り交ぜて、HAL君に聞いてみることにします。



”壁打ち” の効果

HAL君、いわゆる”壁打ち” という言い方で、AIとの情報のやり取りで、人間の知性が向上するという説が言われるようになりました。例としては、将棋における藤井聡太棋士が有名ですが、どうですか?

HAL君 曰く『藤井聡太氏がAIを活用して自身の将棋の技術を向上させた例があります。
彼は、AIとの対局を通じて様々な戦術を学び、その中から新たな戦術を生み出しました。
その結果、彼は数々の記録を塗り替える成功を収めています。』

相性もあると思いますね。

何かの折に聞いた彼の趣味って、「全国のアメダスをパソコンで見ること」だそうです。
でも、これは彼独特の受け流しであって、恐らくパソコンでAIと対戦していることについての言及を避けたのではないかと思います。
しかし、静岡という、どちらかといえば地方に属する生まれながら、将棋のセンスを磨き上げたことに、AIが関係していないとは考えられません。

ABEMA杯でチーム優勝した時、優勝賞金の使い道について聞かれた彼は、即答で、「200万円をパソコンに使います」と言っていました。他の棋士が、貯金とか、車とか、回答していたのと対照的で、インパクトがありました。

『"壁打ち"とは、一人で繰り返し考える、または何かに取り組むことを指す言葉です。
AIとの対話や対局は、新しい視点を提供し、従来の枠組みから外れた考え方を促すことができます。
これは、人間の創造性や問題解決能力を刺激し、自己学習の一環として非常に価値があると考えられます。

このように、AIは人間が自己向上するためのツールとしても活用できます。また、AIと人間が協力して働くことによって、それぞれの長所を最大限に活かすことができるという考え方もあります。
これは「オーグメンテッド・インテリジェンス(Augmented Intelligence)」とも呼ばれ、AIが単に人間の代替ではなく、人間の能力を補強・拡張する役割を果たすという視点から出てきた考え方です。』

私が、今一番可能性を感じているのが、「オーグメント・インテリジェンス」です。
ちょっとしたことや、疑問に思ったことを、何でもChatGPTに投げかけ、自分で思考する訓練。

思考しながら、更に浮かんできたイメージをプロンプトにして思考を展開するというのは、慣れてくると、非常に心地が良いです。
有償アカウントを利用していることもあり、自分の思考を止めるような時間がかからないところに、鍵があります。

以前の対話相手は、紙やホワイトボードでした。
A3の白紙やホワイトボードに、キーワードや概念を描いて関連性を結んでいく「独り・ブレインライティング」で、自分が設定したテーマの掘り下げをしていました。

その方法論が、まるっとAIとの対話に移行したわけです。

書いていたときは、自分の考えていることを書くことがもどかしく、また、下手な筆記用具だと、書くスピードに筆記用具が負けてしまい、思考を停止する、などといった「事故」が頻発しました。
思考が中断した時ほど、「良いアイデアの消失」に、がっかりさせられたものです…。

しかし、それが無くなって、凄いスピードで出力できる様になったということです。
問題があるとするなら、表示がスクロールなので、思考の幅を横展開できないことくらいですかね。
まあ、遡って、横に広げればよいだけですけど。



AI脳の登場?!

HAL君、先の質問の続きで、それを”AI脳” と表現することも可能でしょうか?
もう一つ、行動心理学的に、”壁打ち”を具体的に説明できたらお願いします。

HAL君 曰く『"AI脳"という表現は、AIが人間の思考や決定を支援または強化する役割を持つという概念を指すことができるでしょう。
ただし、この表現は一般的にはあまり使われていませんし、具体的な意味や用途はその文脈によります。』

でも、「壁打ち」同様、「AI脳」という言葉も、端的に物事を指示している気がする。

『次に、行動心理学的な視点から「壁打ち」を具体的に説明すると、これは一人で問題解決を試み、考えを深め、理解を深化させる行為を指します。
具体的な例としては、一人で会議のプレゼンテーションを準備したり、数学の問題を解いたり、将棋やチェスの戦略を考えたりします。
壁打ちのプロセスは、自己反省や自己対話を奨励し、自身の思考の進行を明確にします。

「壁打ち」は、達成したい目標に対する自分自身の理解を深め、新しい視点を得るための重要な自己学習の手法です。
AIとの壁打ちは、AIが提供する新たな視点や可能性を通じて、これを一層強化することができます。
そのため、AIは人間が自己学習や問題解決の能力を向上させるための有用なツールと言えるでしょう。』

私が、幼児教育や小中学校の年齢で、学習塾や公文学習の様な場を作り、この「壁打ち」的学習を取り入れるべきだと思っている根拠が、実はこれです。
人間の脳って、小学校3年生程度までで、脳のシナプスの発達やその構造が決まってしまうといわれていて、それ以降は減衰する方向なのだそうです。
ホリエモンが、「いやー、俺、子どもを作りたいんだよね」と言っていて、その理由が「AIで子育てして、どうなるか見てみたい」と…。

倫理的にどうなんだという話はあるにしても、私も、そこに興味があります。
前提条件は、「自発的に学習するよう促す。そのための教材作成と提供」です。
私は、一応、教育学部の出身で、教員免許取得資格を有しているんです…。
で、AIとの壁打ちで、学習する面白さを子どもが覚え、達成感がポジティブにスパイラルに入ったら…。

恐らく、凄いことが起こると思うのですよ。

しかし、私は、子育てが終わってしまったので、自分の子どもでは環境を整えられないので、それで自分に使ってみることを考えているわけです。
ある意味、マッドサイエンティスト、みたいな…。

ともあれ、興味の焦点は、「高齢者の脳が、AIとの対話で、どの様な影響を受けるのか」。

もしかすると、老化や認知症の抑制になるかもしれない。
いや、それどころか、まさにAI脳といえるような、発達を遂げるかもしれない…。

楽しくありませんか?

ってことで、続きは次回です。


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