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日本統治時代に見つかった台湾原生種“台湾ラベンダー”が、100年の時を超えて素敵なプロダクトに

日本統治時代の1930年頃、台湾総督府中央研究所工業部に勤務していた藤田安二氏によって発見され、「台湾イヌコウジュ(台湾犬香薷)」と名付けられた台湾原生種の植物が、100年近い時を経た今、台湾で再び注目を集めています。

開花した台湾イヌコウジュ(台湾犬香薷)。写真提供:「CANJUNE 肯園」

藤田安二氏が提唱していた「台湾ラベンダー」という構想を受け継ぎ、台湾の農業部林業試験所、宜蘭の雙連埤の人々、そしてアロマブランド「CANJUNE 肯園」の協働により、台湾イヌコウジュの関連商品の研究開発が行われ、ついにこの秋から販売が始まりました。

日本を含む世界中の香りを研究し続けるアロマブランド「CANJUNE 肯園 」の創業者・溫佑君さんは、台湾イヌコウジュがアロマテラピーにも応用できると感じ、地域社会の発展を支援しようと、農地を全面購入し、少なくとも1年間は農薬・化学肥料を使わない方法で台湾イヌコウジュを栽培することにしたのだそう。

「CANJUNE 肯園 」は、台湾イヌコウジュの畑を作るところからスタートしたのだそう。
写真提供:「CANJUNE 肯園」

このようにして、この秋、台湾イヌコウジュの美容液、エッセンシャルオイル、そして台湾発の香水ブランド「P. Seven」とコラボレーションした香水「ARK芳舟」の三つのプロダクトが10月15日から販売されることになりました。

台湾イヌコウジュの美容液(写真右)、エッセンシャルオイル(写真左)
写真提供:「CANJUNE 肯園」
香水「ARK芳舟」
写真提供:「CANJUNE 肯園」

台湾発の香水ブランド「P. Seven」とコラボレーションした香水「ARK芳舟」は、すでに日本の新宿伊勢丹で販売されているそうです。
「P. Seven」の香水も普段から愛用しているので、こちらにも興味津々。

藤田安二氏によって1939年に採集された台湾イヌコウジュの標本は、台湾大学植物標本館(TAI)に保存されているそうです(名付けられる前の「石薺薴」という名前で保存されています)。

出典:環境資訊中心台灣植物資訊整合查詢系統

台湾の方たちが、藤田氏の研究を受け継いでくださっていることに、胸が熱くなる思いでした。

「CANJUNE 肯園」の研究開発により、エキスを抽出される台湾イヌコウジュ。
写真提供:「CANJUNE 肯園」

↓ 私も美容液を実際に使ってみましたが、とっても良い使い心地です。3枚目に動画あり。自然に香る台湾イヌコウジュのラベンダーのような爽やかな香りに癒されながら、しっかり保湿できます。

アロマブランド「CANJUNE 肯園」の店舗は大安森林公園や科技大樓駅の近くにあります。
台湾のスパでも取り扱われている「誰も真似できない独特の調香」のアロマオイルが多数揃っていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。

📍肯園台北和平店
台北市大安區和平東路二段175巷50號1樓(Googleマップ
営業時間:13:00-21:00 無休
https://www.canjune.com

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