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9,000万円突破、1万3,000万部完売?! 台湾のトップ女性デザイナーがクラファンで作った、神様の日めくりカレンダー

台湾のデザイン業界で盛り上がるPodcast熱

台湾のデザイン業界の生態はすごく活発で、コミュニティ内の交流も非常に多様性に満ちていて、私は外から眺めているだけだけれど、いつもドキドキしながら刺激とパワーをたくさんいただいています。

日本はどうなんでしょうか?

台湾ではいま、非常にPodcastが盛り上がっていて、デザイン界にもたくさんの番組があります。

もともとデザイナーさんの仕事とは非常に複雑ですし、たくさん手を動かしながら、脳内でも大量の仮説や実験がめくるめくスペクタクルを繰り広げています(たぶん)から、話は尽きないのでしょう。

編集やライターの仕事も非常に他者との対話を必要とするので、ちょっと親近感があります。

台湾の知名デザイナーMisc Lin(林佳齡)さんらが制作した「2024 龍年眾神曆」

MdNさんから昨秋に出版された『台湾デザイナーズファイル』でも作品を収録させていただいた、台湾の知名デザイナーMisc Lin(林佳齡)さんは、最近非常にアンビリーバブルなプロジェクトを実行されました。

その名も、「2024 龍年眾神曆」。
さまざまな神様を収録した日めくりカレンダーです。

(写真出典:設計師的仙界傳說)

なぜ、神様?!と思われるかもしれませんが、Miscさんは4年前からWenさんというご友人「設計師的仙界傳說OHMYGOD」(デザイナーによる信仰・伝説の話)というPodcastを続けていて、台湾のさまざまな神様や民間信仰について話されてきた神々オタク。

写真左から、PodcastのパーソナリティWenさんとMiscさん。右のお二人は日めくりカレンダーで神々のイラストを手がけられたCandyさんと喜稟さん。写真は「設計師的仙界傳說OHMYGOD」のFacebookからお借りしました。

お二人が仲間たちと一緒に作ったこの日めくりカレンダーには、100冊以上の本を参考に、仏教、道教、そして媽祖、觀音、月老、土地公、玉皇上帝といった200の神様・伝説・民間信仰、そして神様のお誕生日や天界の物語、お参りの風習や専門用語など150近い知識を網羅した5万字以上のテキストと、イラストが掲載されています。

上質な紙に、美しい印刷。一枚一枚がポスターのよう(写真出典:設計師的仙界傳說)


煒揚印刷、恆成紙業という台湾の印刷・製紙会社とのコラボレーションで、全ページメタリックシルバープリントが施され、紙は「凝雪歐采台灣紙」という台湾の紙のほか、「HUWAHUWA」という日本紙も採用。それぞれの紙によってシルバーの表情が異なります。

本の厚みは驚異の4.6cm! 通常の日めくりカレンダーの2倍ww(写真出典:設計師的仙界傳說)


台湾ではここ数年、日めくりカレンダーが非常に流行していますが、このカレンダーはちょっと規格外の存在。

1年間かけて制作し、クラファンで2ヶ月もたたないうちに2,000万台湾ドル(約9,455万円)を突破するほどの勢いで初版1万3,000万部完売は完売してしまったそう。

日本を離れて長いので、日本の事情はよく分かりませんが、台湾でデザイナーを続けることは、奇跡のようなことのように思えます。よほど好きでないと、愛していないと続けられないハードな仕事だと思います。

その中でも自分の興味や没頭したいことを見つけて実行してしまうこのパワー、見ていて本当に眩しいなと思います。

2024 龍年眾神曆|銀墨印刷重本打造,最美的神明圖鑑

クラファンページ
https://www.flyingv.cc/projects/34394

デザインディレクター:Misc
編集:Wen
イラスト:喜稟&Candy
印刷:煒揚印刷、印研所
選紙:恆成紙業 Auspic Paper

台湾メディア『500輯』:一本窺探天界的神明圖鑑!「設計師的仙界傳說」推出全銀絕美日曆,集結神明故事與知識https://500times.udn.com/wtimes/story/120842/7643844

𖣔Podcast『設計師的仙界傳說 OHMYGOD』
https://player.soundon.fm/p/6Liu95
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