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力士の出身大学

大相撲での大卒出身力士の一覧表が紹介されていたので分析。2020年「相撲」夏場所展望号で「全国名門高校相撲部人国記」という高校相撲部出身統計が掲載されていた(最強豪の埼玉栄は34人、次いで鳥取城北から14人、そして明徳義塾から10人)。かつては中学出身と同時に入門というのが当たり前だった。稀勢の里や阿武咲などがその好例である。しかしここのところ力士も学士さまが増えている。増えているというより、ほとんどが大学相撲部出身者である。学生相撲のタイトルホルダーは、幕下や三段目から付け出しでデビューできるので、序ノ口や序二段時代の苦労もしなくて済む。序二段までは下駄だが、三段目になれば雪駄を、幕下からは黒足袋を履ける。学生相撲部で実績を積んで角界入りすることは、良くも悪くもスター街道だろう。
 今年の1月場所は幕内42人中16人、十両28人中13人が大学相撲部出身者。最も人数が多いのは日本大学出身力士。歴代でも66人が入門し、現役関取も10人もいる。しかしながら元相撲部である田中英壽前理事長が所得税法違反容疑で逮捕されたため、今後は一大勢力にも陰りが出そう。続いて近畿大学と東洋大学がそれぞれ4人。近畿大学は中退の翠富士と錦富士は含めると6人になる。特に徳勝龍が伊東勝人監督が亡くなった場所に平幕優勝したのは印象的だった。現役大関の正代を擁する東京農業大学も相撲部としては強豪。そして遂に大関に昇進した御嶽海は東洋大学出身の第1号三役力士で、2年後輩に生きの良い若隆景が続く。ここのところ活躍が目立つのは日本体育大学で、北勝富士、妙義龍、千代大龍が活躍している。一方で相撲経験がない大学卒業力士も出てきている。宇良の出身校は関西学院大学で、炎鵬は金沢学院大学という新しめの大学出身力士も出てきた。

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