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ヨハネ伝第19章28節「乾く」
尾久キリスト教会の広瀬邦彦先生による3月10日の説教は、ヨハネ伝第19章28節「乾く」。これは受難節(レント)におけるキリストの7つのことばのうち5つめ。磔刑によって瀕死のイエスは、自らの渇きを訴えた。ある説教者は、このイエスのことばを「神から見放された『霊的な渇き』である」と表現した。また初期ローマ教会では、異端とされたグノーシス派が「イエスは神であるから、その肉体は幻である」と述べた。その全てを否定はしないが、ヨハネはイエスが肉体の苦痛とは無縁でなかったことを伝えている。磔刑にされたイエスは、人間としての弱さや痛みを経験しているのである。自分も山岳部に属していた時には、貪るように水を飲んだものである。
新聖歌209番「慈しみ深き」には、私たちの悩みや苦しみに寄り添ってくれるイエスの姿が歌われている。自分をクリスチャンに導いてくれたのは、私のー母であるが「パンは(神の)身体、葡萄酒は(神の)血」と教わった。50代からリンパ腫に罹って、何をするにも全力でマラソンしているような病状だった。しかし聴力は保たれていて、自分たちは枕元から「慈しみ深き」を歌った。だからイエスはわが母のそばに在った。
この後、「コリント人への第一の手紙」第15章で、イエスは復活を果たす。それは眠りについた人の、初めての初穂であった。
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