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東京都知事選、もはや公器の濫用

東京都知事選。旅行帰りに高熱を出して、ヨタヨタ投票。今回の選挙には、幾つかの衝撃的な出来事があった。「都民の罰ゲーム」と称した人もいたが、投票率60%超えは選挙そのものを評価すべき点。投票率の+5.62%も結果に大きく影響を与えた。
1️⃣小池百合子の3選
・蓮舫氏立候補のニュースは小池百合子氏にとっても衝撃だったのではないか。しかし立候補を遅らせて上手く受け流していた。遊説先の選定でもバッティングを避けて、公務優先で公開討論に立ち合わず、蓮舫側に加点させなかった。
・小池都政の何がいけなかったのか、具体的に示せた対立候補はいなかった印象。せいぜい自民党のステルス支援くらいしか指摘できず、そこも小池百合子氏に「都民の支持」と交わされた。
・都庁のプロジェクションマッピングも非難されたが、ニュースでは外国人観光客が集まったシーンで、むしろ観光効果を印象づけた。

選挙結果


2️⃣石丸伸二氏が蓮舫氏を上回る2位当選
・同姓の石丸幸人氏と間違え投票(おそらく9万票)も多かったと思うので、蓮舫氏との実質の差はもっとあった(おまけに石丸幸人氏が名簿順で先だったので間違えやすかった)。
・ほりエモン、ひろゆきなどのネット系知識人の支持。
・YouTubeで29万人の視聴者登録、ネットに強み。
・おそらく小池百合子氏にも、蓮舫氏にも投票したくなかった無党派層の票を集めた面はあっただろう。
・ただ石丸氏のインタビューとか見聞きすると、回答に即応性と柔軟さがなく、ツンケンしていて、小池百合子氏のような懐の深さは感じなかった。

投票上位10人


3️⃣蓮舫氏の大敗
・蓮舫氏は民主党政権時の仕分け担当以来、ずっと誰かを責め続ける「いじわるおばさん」的な損な役割のイメージが定着していたのではないか。自分もそうだったが、男性に強くその傾向が表れていた。
・野田佳彦氏クラスの人格ある候補を出せなかったのか、立憲民主党の人選に落胆。東京都知事は裏首相くらいの権限がある。細野氏、前原氏と、核になりそうだった有為な人たちが次々と去ってしまった政党の印象。
・蓮舫への共産党支援も、共産党アレルギーの人々に拒否感。立憲民主党は党内対立の末も、結局は共産党提携を切れなかった。
4️⃣選挙制度の濫用多発
・甲冑姿の立候補者、一夫多妻制を主張する候補者、獄中出馬、ヌード写真の使用など選挙を舐め切った、政見放送したいだけの候補者が乱立。
・そもそも候補者が多くてポスターを貼り切れないとの状況なのに、「NHKから国民を守る党」が大量に自党のポスターで占拠。それも申し込み制で犬や若い女性の意味なしの、選挙ポスターでないポスターが氾濫。しかも有料25千円と公器で金儲け。これは法律の盲点を突いていたそうで、合法とのこと。選挙管理委員会は直ぐに立ち上がって、このような暴挙を阻止することができなかった。
・このまま放置すれば来年の衆議院選挙でも起こることなので、直ぐさま阻止の立法に努めて欲しい。識者の言うように、供託金300万円は10倍くらいに大幅値上げした方が良さそうだ。あるいはNHK政見放送やポスター掲示板という制度そのものも、もう時代遅れなのかもしれない。
https://www.syoha.jp

犬🐕のポスター
ビジュアル系女子のポスター

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