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NHKイベント「シュトボーミーティング〜NHK地域防災ミーティング in 江戸川 あなたと街を守る〜大雨、洪水災害を考える」

NHKイベント「シュトボーミーティング」に参加した。正式な呼称は「NHK地域防災ミーティング in 江戸川 あなたと街を守る〜大雨、洪水災害を考える」。会場は江戸川区の篠崎文化プラザ。司会はNHKアナウンサーの高井正智氏、座長は東大教授にして広域首都圏防災研究センター所長の片田敏孝先生。約40人が参加したパネルディスカッションであった。イベントは3つのパートで構成された。1️⃣知る学ぶ基礎編2️⃣対策とアイデア編3️⃣役に立つ情報編。このイベントは5月28日「ひるまえほっと」という番組で放送された。自分もインタビューで登場。
https://www.nhk.jp/p/shutoken-hirumae/ts/PYW4219Q9X/
1️⃣この日のテーマは「広域避難」。ことばは知っていたが、その意味するところはほとんど知らなかった。今回のイベントは、江東五区(江東区、江戸川区、葛飾区、墨田区、江戸川区)が共同研究する水害対策に準拠している。昨今の巨大化した台風10号や19号のもたらした激甚な被害は、かつての伊勢湾台風やジェーン台風のような歴史的災害が毎年恒例で訪れている危機に瀕している。これは明らかな地球温暖化による影響である。江東五区の発表したハザードマップは、見た人々に多大な衝撃を与えた。海抜0m地帯と言われるが、実際には街並みが堤防より低い位置にある江東五区では、どこにいても危険。タワーマンションに住んでいても、インフラ崩壊した孤立した生活に長期間閉じ込められる惧れがある。そこを脱出するということにおいて、江東五区は250万人が在住。一斉に脱出すると交通渋滞のパニックになる。しかも大規模河川が多いため、橋梁が通行のボトルネックとなる。この事態を防ぐためには、3日前からの江東五区外への避難が求められる。ただし災害当日は、移動に危険が伴うため、住宅や職場周辺地域の高い建物などへの避難が妥当。
2️⃣この日参加していた江戸川区防災プロジェクトのメンバーは、広域避難に際して三つの準備が必要と言う。①避難先の想定(3箇所以上)②持って出る物のリストアップ③情報交換できる仲間。これらは個別具体的に考え、講じられるべき。その人によって、避難する際の必要条件は異なってくる。例を挙げれば、ペットの有無、高齢者の同伴、障害者の場合、外国人であることなど様々な要件がある。これらをクリアするためには③の仲間がいれば対策を知り得る。例えばペットの例であれば、ペット同伴可なホテルはどこにあるかという情報などの入手が考えられる。自分にも当てはまる要素が複数ある。
3️⃣災害時に役立つ情報として具体的に会場で挙げられたのはNHKニュース防災アプリ。ハザードマップや河川情報が入手できる。インストールは無料である。この他、地域の区役所HPやFM放送が役立つことももちろんである。情報の中では緊急速報だけでなく、例えば江戸川区の例で言えば、広域避難時の宿泊費補助が出るなどの施策を行政が打ち出している地区もある。
https://www3.nhk.or.jp/news/news_bousai_app/index.html
 参加した感想を高井正智アナに求められたが「カルチャーショック」。防災に対する意識高い系の参加者がほとんどの中、無知蒙昧なのは自分くらいのものだった。災害避難と言うと、近所の小学校の校舎に逃げ込むくらいのことしか考えたこともなかった。実際にペットの鳥4羽と亀5匹をどうすればいいか。近所に別居している義母の安全をどう確保できるのか。そもそも3日前に職場を休むなんて現実的なのか。会場からは貴重な意見が頻出して、大いに参考になった。できるかできないかはわからないが、首都圏を襲ったことがない激甚災害がやって来る確率は高い。少なくとも避難先と、最低持って出る品物のリストアップくらいはできるはず。今日ここからを第一歩としたい。高井正智アナの発言「起きた後の涙と後悔」ということばが印象的だった。

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