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末廣圭「うごめき」

末廣圭「うごめき」。電子復刻第92弾。官能ロマン小説なので、今日のお話は女性の方々は読まなくて結構。前作「けいちつ」に続く、主人公葛西典彦・70歳が、性遍歴回顧を、千葉県で炊事洗濯だけでなく閨房の世話まで焼く久米まゆみ・36歳に語り継ぐ。高度成長期の日本経済と重ね合わせるように、典彦20代のサラリーマン生活も公私に渡って勢いがある。出版業界も右肩上がりで、典彦の担当する雑誌もどんどん部数を伸ばしてゆくそんな忙しい編集生活の傍らで、女性たちとのめくるめく出会い。仕事に勢いがある時は、女性も寄ってくるものだ。仕事に、性生活に懸命に生きる典彦の姿を描く。
 24歳の若さで新雑誌編集長に抜擢された典彦。28歳の女性カメラマンである西条文恵は夫と別居中で、事実上女を捨てていた。しかし彼女の本来の美しさに気がついた典彦は、本来の女性らしさを愛撫で回復する。そして奈良県で典彦に性を目覚めさせて山内寛子は、東京で中学校の先生になっていた。10年経って38歳になった寛子は、少しふっくらとしたものの美しさは変わっていなかった。少年から大人に成長した典彦は、改めて男女として寛子を愛する。USフォトスタジオの日本支社長であるアメリカ人のジョアン・ウィリアムズは金髪美女の28歳。週3日の徹夜作業で疲れ果てた典彦を、自宅に招いて日本酒と刺身でもてなす。日本人のコックに興味を持つジョアン。アメリカ人女性のアンダーヘアの色を知りたがっていた典彦。さすがはアメリカ人女性。セックス中は、オーマイガッド、オーッイエス、パッキャナウの叫び。心優しく、気配りも細やかなジョアンと夫婦同然に暮らす。その一方で典彦は激しく身体の不調を覚えるが、診察結果はどこも悪くない。心療内科医には、心臓神経症と診断され「浮気でもしてみたら」との勧め。『ふざけるな』と怒る典彦だったが、同じマンションの和泉朋子・31歳と親密になる。夫は福岡に単身赴任で長期不在。浴衣の彼女を押し倒した時には、典彦の心臓神経症は快癒していた。回復して心機一転で、背広を購入に行った銀座のデパートで、エレベーターガールの君原梓・22歳に一目惚れ。さっそく親しくなった彼女が、破瓜の痛みの際に、自らの女陰がナメクジのような醜い形状をしていると悩んでいたことを知る。
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