岡本よしろう「パンダのパンやさん」、台東区の出版社による台東区のお店に感謝を込めた出版社創立100周年記念出版絵本
岡本よしろう「パンダのパンやさん」(金の星社)。
https://www.amazon.co.jp/dp/4323074352?ref=ppx_yo2ov_dt_b_fed_asin_title
下町の老舗のパン屋さん「ぱんだ」(お店のロゴは、PANDA)は、パンダの4人家族(パパ、ママ、男の子、赤ちゃん)が営む人気のパン屋さん。毎朝、焼きたてのパンを求めて、お店は地域のお客さんで大賑わい。午後になると、パパパンダと子パンダは、町のお得意さまのところへ、パンの配達にでかけます。配達先は、下町の色々な食べ物屋さん。ウサギの和菓子屋さん、イヌのお蕎麦屋さん、ライオンの喫茶店、神社に寄り道して、トラの中華屋さん、ネコのあんみつやさん、キツネのお好み焼き屋さん、ブタのコロッケさん。配達のさいごに、親子でボート遊びをして、一日が終わります。翌日は日曜日。町のみんなは、公園へピクニックにでかけます。お昼の時間、「せーの!」で開いたみんなのお弁当は……? あんこトースト、ごもくそばパン、お好みサンドなどなど、それぞれが「ぱんだ」のパンをアレンジしてつくった、楽しいお弁当パン! みんなの「おいしーーーーい!」の声が空に響きました。(以上、公式解説)。
この本の出版社の社長さんご自身から紹介頂いたので、取り寄せて読んでみた。とにかく美味しそうで、楽しそうな絵本。出版社の地元である、台東区のお店の店主の皆さんを動物に描いた絵本。出てくる和菓子屋、揚げ物屋、お好み焼き屋など。それが『実際には何処のことだろう?』と考えを巡らせるのも楽しい。お店どうしも仲が良くて、エンディングのランチはまさに垂涎。特に主人公であるパン屋一家は、老舗パン屋「ペリカン」。お店にはパンを買い求めるお客さんで、いつも行列。自分はここのパンを蔵前と浅草橋の喫茶店で食べたが、どちらも美味しかった。パン屋の若き主は、社長さんのご友人。出版社創立100周年記念出版の刊行で、地元への感謝と愛着が込められている。こういう形で地元への恩返しが出来るって、出版業界ならではの企画。戦争ばかりしている国々の偉い人たちに読み聞かせてあげたい。