「同調」と「協調」

 「『正解同調圧力』からの脱出」というテーマで、先回のプロローグに引き続きnoteする。  
 今回は、「同調」とは何か?を探る。さて、同調という言葉からのイメージは?
 私は、ラジオのチューニングが思い浮かんだ。いかにもアナログ的なイメージ。例えば、聴きたい FM放送局の周波数が77.8MHZだとすると、その数値に合わせるように、つまみをひねった経験を思い出す。数十年前にあるよくある操作だ。その数値に合うとちゃんと音が聞こえる。局によってその周波数は違う。
 局ごとの周波数が、基準となっており、聴きたい時に基準に近づけ合わせる。これが私の同調のイメージ。読者の皆さんはどんなイメージが浮かぶ?

 「同調」を辞書で引いてみた。
①他のあるものに調子を合わせること。他と同じ意見・態度になること。
②電気的振動回路を外部からの振動に共鳴するように調節すること。
と書いてあった。
 私の同調のイメージはまさしく②であり、②はある意味①の例えとしてイメージできる。

 ①は自分の内外にたくさん溢れている。自分が自分の外に合わせている同調と、自分に自分の外を合わさせている同調があると思った。この2種類の同調する理由や背景には何があるだろうか?:

【自分が、自分の外に合わせている時の例】
・「全くもって、同感だ!」
・「合わせておかないと、この場にいづらくなる」
・「別に自分の意見はないので、言われた通りにしてみようか」
など、様々あるのではないか。

【自分に、自分の外を合わさせている時の例】
・「私が言っているのだから、とっとと私に合わせなさい」
・「自分がいいな!」と思っていることをグイグイ誘う。
*「わかって欲しい」「優位に立ちたい」など無意識に同調が働いている時がある。

 「同調」を記号を使って表してみた。Aという考え、Bという考えが存在するとして、
 A>B→A 
 解説:Aという考えが、Bという考えより、数やパワーで優勢なため、BはAに吸収されるか、排除されてしまう。

 ここで、「協調」について辞書で探ってみた。
 ① 力を合わせて事をなすこと。
 ② 利害の対立するものが,力を合わせて事にあたること。例「労使―」「国際―」
 上の②について、「協調」を記号を使って表してみた。
 A vs B → C
解説:AとBは対立しているが対等であり、お互いが協力して新たなCが生まれる。
 それぞれの意味を探ってみて、次のことに気づいた。
 「同調」は、AとBの関係性は、どちらかが優勢であり、劣勢が優勢に従う。
 対して「協調」は、AとBはお互いを尊重し、協力したいと思っている。

 一見、よく似たような言葉であるが関係性は全く違う。そもそもが違うのだ。

 次回は、「正解」とは?世の中に「正解」はあるのか?について探流ます。

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