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私の光る君へ~大河「光る君へ」第22話・越前の出会い~雑感(見逃した方もどうぞ)

 996年、初秋。前年の8月に、若狭湾に漂着した70人の宋人は、松原客館に収容されていた。彼らは、越前での商取引を求めていて、宋とは正式な国交がない日本には、難しい外交問題だった。
    
 映像は、海から浜と松原へ。為時(岸谷五朗)が朱塗りの扉を開ける。
 大勢の宋語の喧騒。為時が宋語で呼びかけ、オウムが鳴いて、宋人たちは静まり、朱仁聡(ヂュレンツォン・浩歌)が長らしい佇まいで現れ、「あなたは誰か」と問う。為時が宋語で「新任の国守である」と答える。
 都から離れ、いかにも新たな世界の開く思い。
 朱が名乗り、通辞・三国若麻呂(安井順平)も挨拶をする。
 
 朱は、難破で壊れた船が修理できず、前の国守に頼んでも進まない為に、帰国できないと言う。
 中国風の部屋。テーブルに椅子。唐物の茶器。為時はまひろ{吉高由里子}に、国府に着いたら、この問題を調べなければ、と語る。
 まひろは、父が宋人と、意欲的に交流する姿に喜ぶ。タイトル。

 まひろは乙丸(矢部太郎)を連れて浜辺に出て、宋の青年(松下洸平)にニーハオと声掛けし、自ら名乗る。青年は、浜に枯枝で「周明」と書き「ヂョウミン」と名乗る。多分、恋の予感⁈
【紫式部とはこんな女子かな?!とても慎重なイメージを、長年持っているので、戸惑う。〜「松下洸平投入」で、彼が宋人役なのは、最初からのナゼ〜?!=またwebの流れとは逆に、ときめかない私。源氏物語執筆開始前の息抜き⁇】
 
 朱は、世話になっている礼だと、為時が国府へ発つ前夜、送別の宴を開く。為時は感激に酔いも手伝ってか、朗々と漢詩を披露し、宋人にも素晴らしいと誉められる。
 まひろは、庭先の周明に、シェイシェイと言い、別れ際にザイジェンとも言う。まひろ様、恋多き女になるのかな⁈

 為時父娘が国府に着くと、越前介・源光雅(玉置孝匡)、越前大掾・大野国勝(徳井優)、らの地方官が出迎える。
 為時が宋船の修理を気にすると、役人たちは慇懃な態度は崩さないものの、「左大臣様からの命」を盾に「外交問題」を口にする新国守に、地元の既得権意識が、顔に出ている。
【本来は「介・掾」などは、中央からの派遣であったが、土着の安定を選び、地方官人として定着し武士階級の誕生につながる。】
 
 まひろは、姫君待遇。香炉も、几帳もあって、御簾を下した部屋。机には越前和紙。墨をすって、
 かきくもり夕立つ波のあらければ浮きたる舟ぞしずこころなき

 すぐに仕事に取り組む為時の執務室に、源光雅が現れ、ずっしり重い金の袋を差し出し、「越前の事は、我ら越前の者にお任せ…さすれば国守様は懐をお肥やしになって都にお戻りになれましょう。」と言う。為時は「愚弄する気か⁈下がれ。」と光雅を追い出すが、光雅の目には冷ややかな笑いがある。
 越前官人たちのストライキ。為時一人で、民の訴えを聴いている。
 橋の修理、水争い、米の不作、お宝漂流物のねこばば、妻が狐に化かされ毎晩いなくなる、ワ~面白(笑)……。
【岸谷さんの演技力もあり、1030年前の国司の仕事を楽しく学べる。】

 「父上は父上の思う政をなさいませ」と、まひろに励まされ、為時が気を取り直すと、朱仁聡が三国若麻呂に伴われてやって来て、「朝廷に貢物をささげたい」と言う。
 あれやこれやで、為時は胃痛に襲われ、朱は「宋の薬師」を呼ぶ。やって来たのは周明で、為時に針治療を施す。悲鳴〜結果、よくなったらしい。緊張で頭が凝ってるらしい。

 朝廷には、羊とオウム。検分するのは、学問好きの、公任(町田啓太)と実資(秋山竜次)。

 無事に献上品が届けられたと、朱と為時が筆談している。大野国勝が部下を連れて現れ、三国若麻呂が殺され、犯人は朱だと言い、彼を捕えて連れ去る。為時は「朱とは私が話す」と言うが、大野は「国守様は咎人に近づいてはなりませぬ。」と高々と言う。ここで、為時の胃痛。
 まひろは「左大臣様への文は私が書きます。」と言って、本当に書く❢
 公印が押されまくった書面、奉書紙に「左府殿」の表書き。

 朝廷、陣定。公卿美形多し。(これが見たくて毎週視聴💛)
 実資「我が国の法で異国の者を裁けるのか」。公任「これを機に宋国に追い返そう」。斉信(金田哲)「優秀な為時に任せておけ」。
 源俊賢(本田大輔)「式部省(事務職)に属していた者に殺人の裁きができるか、しかし殺人を見逃すのも…殺されたのは我が国の者…」さすが。間に2回、道綱(上地雄輔)の「だよねー」が入って、無能と言われた道綱なりに賛同する箇所を心得ている。左大臣・道長(柄本佑)は、こちらも胃痛でも起こしそうな顔。
 公任「左大臣殿のお考えは?」
 道長「明法博士に調べさせ、御上(天皇・塩野瑛久)に伺い、陣定を再び開くかも…」慎重な道長は、まだ30歳の左大臣。国家は重い。

 道長の第二夫人・高松殿・源明子{瀧内久美}の家。子供が3人。「お前の父(源高明)も左大臣であったな…」とため息気味の道長に「……殿ができなければ誰もできませぬ。」と穏やかな表情で語り、「私は変わりました。仇の藤原の殿をお慕いしたのが、私の目論見違い…」「殿にもいつか明子なしでは生きられぬと言わせてみせます」。父の失った権力を子で取り戻したい…?

 10月末。宮中で執務の道長に、検非違使別当・藤原公任が、大宰府に左遷した、道長の政敵にして甥の伊周(三浦翔平)が、病の母貴子(板谷由夏)に会いに戻ったと告げる。道長の辛そうな顔に、公任は「こういうの苦手だな」と言いつつ高階邸に向かう。風流人・公任は面会を許そうとしたが、清少納言(ウイカ)が現れ、貴子の死を知らせる。公任はさらに、伊周に庭先から母の死に顔も拝ませる。
 その後、高階邸へ、鈍色の狩衣姿の道長が、義姉の弔問にやって来る。邸の者たちも皆鈍色で、これがニビイロなんだと、また学習。
 中宮定子は、道長を近くに呼び、懐妊中の姿を見せ、「私の身はどうなっても…左大臣殿、この子を護って」と頼む。雷鳴が聞こえ、道長の苦悶の口元から、低く小さなうめき。
 
 道長は、これを帝に知らせる。
 すぐにでも、定子に会いに行くと言う帝を、「朝廷の安定をお考え下さい。」と諫める道長。帝もまた甥。兼家の、家を護るって大変。

 「越前の事は越前で」という11月10日付の左大臣の文に、呆然とする父娘の前に、周明が「朱様は通辞を殺していない。証人だ」と下人を連れてくる。周明がすらすらと日本語を話すことに驚く、まひろ。

来週は雪景色、撮影大変だったでしょうね~

 
 


 


 




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