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私の光る君へ12

〜大河ドラマ『光る君へ』第12回「思いの果て」について思いつくままに〜
 986年、ドラマ開始に西暦。966年生まれの藤原道長は二十歳。平民のなりをして、我が家を嘲笑う散楽をボーっと見ていた少年も「己の宿命」に気付く時が来てしまったようです。
 
 為時(演・岸谷五朗)は、高倉の妾(なつめ・演・藤倉みのり)を甲斐甲斐しく看病している。学識があり一旦は天皇の教育係にまで上りながら、優し過ぎ真面目過ぎ、出世欲の薄い父親の下、まひろは大変苦労してます。紫式部先生の18歳(くらい)当時としては、そうだったかもなぁ~と思える場面です。さわ(演・野村麻純)という、なつめの前夫の下に置いてきた明るい娘が現れ〜お着物がまひろよりイイから父親は為時より資産あり〜貴族ながらも、畑仕事やら廊下掃除を手伝い、琵琶も習って、これから直秀さんの後の民衆側の癒やし系時間を作ってくれるのでしょう。 
 まひろは野菜に「大きくなったね、ありがとう」なんて話しかけて、こういう所がとても紫式部先生的です。佐々木・宣孝さんが、秋山・実資との縁談を持ってくるが、赤痢でオジャン。お見合いさせたかったのにぃ➖ここでは、実資も日記に「ハナクソのような女と縁談あり」と書いてます(爆)この言葉、小右記に書かれているかは私の努力不足で未確認ですm(_ _;)m本当に、この縁談話が事実だったら、実資、後で凄く後悔したと思います。だって、源氏物語の作者=紫式部先生として出会うこと(高評価)になるのは、史実ですから(笑)
 
 妾になるとして〜という迷いのまひろに、オーバーラップして、東三条殿にやって来た道綱(演・上地雄輔)と柄本・道長。上地くんの優しいボケの真骨頂。こういう人を育てたんだから、右大将道綱の母という人は、イイ人だったし、千年後も息子の名を冠して呼ばれることに、異存はないのかもしれないと思いたい、この人しか語れない〜上地・道綱のイイ場面でした。
 仲良しの腹違いの兄から、妾の辛さ、切なさを聞いて、またまたまひろとの関係を考え込む柄本・道長。その前なのか後からか〜、左大臣源雅信(演・益岡徹)家に縁談を申し込んでくれと、段田・兼家パパに頼む道長。ソウナノネ(-_-;)
 
 道長という人は、史実的には「幸運」の持ち主。前回言ったように、「良い血の娘」と結婚する事が、権力への道なら、ちょうど、本来なら女御となり、皇后の位も相応とも言える、源倫子(演・黒木華)が、適齢期を過ぎて未婚であったことは、道長の幸運でしょう。源氏物語の光が、左大臣と右大臣の不仲のお陰で、上手い具合に、左大臣家の葵に婿入り出来た~ことのモチーフになってますよね⁉そっくりだもの〜違うところは、姫が、年下のまだ位もぱっとしていない婿に、文も来ないのに、もう惚れ込んじゃってるところ❤プライドの高い葵は光に冷たかった〜それに比べて、道長は凄い幸運の持ち主。
 早速、段田・兼家は、益岡・左大臣を呼びつけると、言葉は丁重ながら、道長と倫子の縁談話。この時の段田・兼家さんの目つきが凄い〜ゼッタイ断れない❢断るな❢断ったらどうなると思う⁉〜という、段田さんお得意の目つきです。
 
 倫子姫のサロンでは、父が失職し、生活の為に使用人も雇えず、畑も耕し、掃除もする〜と、あっけらかんとまひろが語り、赤染衛門(演・凰稀かなめ)の止めるのも聞かず、姫たちが板の目を這いつくばって、「何に見えるか」遊び。倫子姫〜優しいのか、テンネンなのか、とにかく好きだわぁ〜いつか道長とまひろの関係に気づく時のお顔が、怖いもの見たさに楽しみです。次回予告で、まひろの漢詩のラブレターを「女の字よね?」と倫子姫がまひろに見せてる〜道長ッてばどの位無神経なの?!蜻蛉日記の「町の小路の女」事件を思い出したわ、父親に似てるのね➖妾なんかにならなくて正解!!
 早速、道長は左大臣家を訪問。父からの手紙、実は「此者道長也」とだけ、流石の益岡・倫子パパも「舐めてる➖」(爆)でも、倫子もその母(演・石野真子)もすっかり乗り気で、婿にしてくれと泣いてパパに頼んでます。〜18歳のまひろでも焦らせられていましたから〜22歳の倫子の母は相当焦っていた、と、他人事(母の立場)とは思えない私です。
 
 さらに道長の幸運は続き、姉の吉田・詮子が、藤原氏への恨みをのんで死んだ、源高明(この人も光源氏のモデル)の霊を慰める為に、源明子(演・瀧内公美)とも←「何人と結婚してもいいでしょ⁉」〜と言うのです。明子は、道長の父・兼家の髪の毛一本でも手に入れて、「呪詛してやる」と、兄・源俊賢(演・本田大輔)に窘められても、全く違う意味でやる気(-_-;)です。
 このお兄様と、F4の道長以外三人(町田・公任、金田・斉信、渡辺・行成)を合わせて、一条朝四納言(イチジョウチョウシナゴン)と言って、道長を支える、ある意味風をよむのが上手くて、教養もあり機転も利いて、伝説上イケメンな方たちです。大鏡とか、栄華物語とか、入試にも出ちゃいます。NHKもそこまで考えたのか、イケメン俳優さんを揃えてくれました☆★☆★これからもずっと出るし、見せ場になるはずの出来事記録を、実資様が小右記に書いたりしてくれているので、秋山・実資さん共々、とても楽しみにしています。

 今回のイイ場面は、公任(演・町田啓太)「道長がやる気になった」と、父頼忠(橋爪淳)に報告し、「父は引退するからしっかり頼むぞ」と言われちゃうシーン。橋爪淳さんが渋いイケオジの存在感を出してくれています。❝君かたり❞ご覧下さい。綺麗な父子です。こんなお父様からなら、学識豊かで、芸術家肌の子息も育ちます。公任はとにかく逸話の多い人です。紫式部に「若紫はいずこにさぶらふ」と言っちゃう場面とか、大堰川の舟遊びの「三船の才」の場面とか、The平安な場面が楽しみですね~♪

 そして、庚申待の夜に、運命は大きく動きます。
 六条の荒れた邸で、しゅっと立ってる道長〜この立ち方がもう宿命の上に立ってる感ありありで、左大臣家への婿入りを言いに来た~妾でいいと言ってくれ、は心の声。妾でいいと言うつもりで来たのに、左大臣家と聞いて、凍りつくまひろの横顔❢「道長様と私では歩む道が違います。私は私が生まれてきた意味を求めて生きて参ります。」ソウダ❢ソノトオリ❢ヨクイッタ❢ソレデコソ紫式部センセイ❢フンバレ❢ガンバレ❢
 
 しかし、そもそも「庚申待」なんだから、まひろも道長も家にいなさいよ〜道長って、こんなに非常識なの?!庚申待の夜に、ある意味、ふられた勢いで、文も出さずに、倫子さんちに行きしたね➖許し難い愚行ですが、倫子さん、相当待ちに待ってたらしいので、まっいいかァァァ〜
 まひろは、これで、強く雄々しく、紫式部センセイらしい人生に踏み出す!
よし(๑•̀ㅂ•́)و✧


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