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サルコペニアの摂食嚥下障害:ポイント5つ

本日も引用は

です。


1.サルコペニアには、レジスタンストレーニングを含む包括的運動介入と栄養療法の栄養が有用である

・適切な栄養摂取、特に一日に(適正体重)1kgあたり1.0g以上のタンパク質摂取はサルコペニアの発症予防に有効な可能性がある

・運動習慣ならびに豊富な身体活動量はサルコペニアの発症を予防する可能性がある。

・サルコペニアを有する人への運動介入は、四肢骨格筋量、膝伸展筋力、通常歩行速度、最大歩行速度の改善効果がある

・サルコペニアを有する人への必須アミノ酸を中心とする栄養介入は、膝伸展筋力の改善効果がある。

「やはりサルコペニアには運動×栄養介入が重要であり、特にここで述べられているのはタンパク質と必須アミノ酸についてですね。タンパク質については体重×1g以上ということですが、あくまでそれ以上なので、ただでさえ筋合成しずらい高齢者などは、リスク管理もしながらですが、体重×2g以上も目指してよいのではと個人的には思います。必須アミノ酸もタンパク質のことではありますが、特に体で作り出すことのできない必須アミノ酸の摂取が大事とのことで、これは必須アミノ酸の中でも特に重要視されているロイシンのことを述べているのか・・・?なども気になります。」

2.サルコペニアの摂食嚥下障害は、全身と嚥下筋のサルコペニアで生じる摂食嚥下障害である

・全身のサルコペニアが確認されない場合には、「サルコペニアの摂食嚥下障害」という診断名は使用しない

・神経筋疾患によるサルコペニアは除外されるが、加齢、活動低下、低栄養、疾患(侵襲と悪液質)による二次性サルコペニアはサルコペニアの摂食嚥下障害の原因に含まれる

「サルコペニアの嚥下障害と判断する場合には、全身のサルコペニアをまず確認しなければならないいうことです。STは特に身体を見る意識が薄くなり、嚥下や認知機能ばかりに目が向いてしまうので、やはり身体面の評価や分析をすることも重要視されてきそうですね」

3.サルコペニアの摂食嚥下障害診断フローチャートを、診断に使用する。

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https://www.nutri.co.jp/nutrition/keywords/ch10-17/keyword2/より引用

「サルコペニアの嚥下障害を疑う場合には、必ずこのフローチャートをあてはめて考えていこうと思います。」

4.嚥下筋のレジスタンストレーニングを含めた摂食嚥下リハと栄養改善の併用が重要である

・約35kcal/kg理想体重として体重増加を目指した栄養管理を実施した症例報告3例では、約10kgの体重増加、ADL改善とともに、摂食嚥下機能が改善したことが報告されている

「嚥下筋も全身の筋肉の一部ということで。全身の栄養状態、ADL、嚥下機能は全て密接に関わっていると思います。狭い視点とならないよう、広い視点で一人の患者さんを見ていけるようにしたいですね。」

5.医原性サルコペニアの予防が、サルコペニアの摂食嚥下障害の予防に重要である

・医原性サルコペニアは・・・「とりあえず安静」「とりあえず禁食」「とりあえず水電解質輸液のみ」という対応により引き起こされる

「病院は特に耳が痛くなる話かもしれません。リスクをとり、慎重に判断するのも時には大切ですが、慎重になりすぎることが逆にリスクにつながる場面もあります。正しい判断をするために、正しい知識と行動力が問われると思います。あくまで自立支援、失敗しないこと、つまり現状維持が成功とは限らない。という点は何に置いても必要な考え方なのかなと感じます。」


本日も引用は

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