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こんな世の中の動きに、自分がほとんど何の影響も受けていない不思議

日本からヨーロッパに戻ってきて約1ヶ月。


この間にすごく情勢が変わって、自分が住んでいる場所でも

・不要不急の外出は禁止

・午前中に買い物ができるのは65歳以上の方のみ

・飲食店での食事は持ち帰りのみ

という状態になった。


ヨーロッパ各国が足を揃えて、入国制限を課したのが3月の半ばで、この前後から段階的に、外出制限などの措置が厳しくなっていっている。


ちなみに言うと、自分がいる国よりも制限が厳しい国もあるようで(外出する際に「外出証明書」が必要だとか、理髪業の営業停止とか)、自分がいる場所は、相対的にではあるけれど、程よい程度の制限が掛かっているだけで、そういう意味ではまだ恵まれているようにも思う。


と、実はこんな風に書いてはいるけれど、自分自身がこの情勢にほとんど影響を受けていなくて、逆に驚いている。


例えば、仕事は完全にオンライン(リモート)で、日本の会社と主に取引をさせてもらっているし(形態は業務委託)、なぜか年度末の3月後半から、ここ数年の中では経験したことがないほど仕事を頂いていて、文字通り、当面の食い扶持には困らない状態になっている(逆に、週1で完全オフにしている日曜日に休むだけで大丈夫なのか、というのが懸念材料ではある)。


もともと、「基本的に籠もって仕事+月に2回ほどどこかに旅行に行く」というスタイルで毎日を送っているので、どこかに行く必要がなくなった(いけなくなった)のでその時間も仕事に振り向ける、ということにしたのと、そこまで外出をしなくても、人会わなくても問題ない性格(体質?)も幸いして、本当に今のところ、生活に何の変化も起こっていないというのが実情だ。


敢えて変わった点を挙げるとすれば、フードデリバリーのサービスに依存してしまったことだろうか。日本で大学に通っていた20歳くらいのときは積極的に自炊もしていたけれど、こちらでは細切れサイズでの食材(キャベツとか)が買えず、手に入る食材も限られているので、基本的に食事は外食で済ませることにしていた(日中家で仕事をして、ご飯を食べに外に出るのがいい意味でのリフレッシュになっていた)。


が、今はイートインができないので必然的にテイクアウトになるのだけれど、注文した料理を取りに行くのも面倒なので、UberEatsのようなデリバリーサービスのアプリを使って、毎回食事を部屋の前まで届けてもらうようになった。


正直言うと、配達料もかかるのでそこそこ費用もかさむのだけれど、こればかりは仕方がない。むしろ、こんな状況で飲食店も大変だと思うので、自分なりにお金を落とすことができれば、という考えのほうが強い。

(もちろんこれに加えて、スーパーでサラダやヨーグルトなどを買って、合わせて食べることにしている)


しかし、この1ヶ月の状況変化の中で、自分が変わったことと言えば、冗談抜きで「デリバリーを頼むようになった」ことぐらいで、他に何の変化がないのである。以前から毎日やっている30分の散歩も相変わらずやっているし、スーパーに立ち寄ることも2日に1回はあるけれど、本当に何も変わらない。


むしろ、今までは人に会うために街中に出ることも多かったけれど、今はそれもできないので移動する時間が減り、自由に使える時間が増えた、とまで思っている(ちなみに最近は、仕事はできる限り請けているのだけれど、この本当の理由は、相手が決めた締め切りに追われないと、延々とYouTubeを見たりゲームをしてしまうからだ)。



自分で言うのもなんだが、この情勢の中でここまで余裕を持っていられるのは相当稀な存在だと思うので、こういう時こそ自分が他人に対してできることを、という気概を持って毎日を送るようにしている。その1つに、先日起こったクロアチアでの大地震への募金もあったわけだ。



さて、今後の話。


実はこれも、自分はそこまで影響を受けていないのだ。


もともと、今年の夏は眼内レンズを入れる施術を受けるために、帰国して3ヶ月以上日本で滞在する予定でいた。今は、入国制限こそヨーロッパはあれど出国する(日本に戻る)こと自体は可能なので、飛行機の移動経路が非常に限られる、という点を除いて、実は自分がざっくりと決めていたプラン通りに行動することになる。

ついでに言うと、自分はビザの都合でどのみち今年の夏には日本に戻る必要があるのだけれど、このビザが別のタイプのものであっても、国が「外国籍の人間は有効な滞在許可証を持っていても入国できない(ただし、EU市民と、EU市民を配偶者に持つ人は除く)」という入国制限を課しているので、どのみち当面の間、こちらに戻ってくることはできない。


なので、こういうことも含めて、自分が置かれた環境を整理し直してみるのだけれど、「あれ、今の情勢であろうがなかろうが、自分が取るべき行動は変わらない」ということになっているのである。



問題は、自分がヨーロッパにいつ戻ってこられるのか、ということだ。


もともと今後は、完全に拠点をヨーロッパに移すとまではいかなくても、1年の大半をヨーロッパで過ごすことを考えていた。自分の年齢的に、ワーキングホリデーは使えてあと1回だけど、今の状況を考えると恐らくそれは難しい。

なので、もともと手段の1つとして考えていた「法人を作る」ことをすることにはなるかもしれないのだけれど、さてそれができるのは、いつになるのか。また、法人を作るとして、どうやってキャッシュフローを作るのか。


今やっている翻訳の仕事は、変わらず日本の口座に報酬を振り込んでもらったほうがメリットがあるので、これとは別にどうやって事業を作っていくのか。あるいは、この情勢が終わりを迎えたとして、いわゆる(その場所と何らかの関係を伴う)「実業」に取り組むのが、どれだけ現実的なものなのか。


このあたりを考える必要があると思っているが、今のところどうしようもないので、またおいおい、考えていこうと思う。



まあ、冷静に考えてみて、まだ自分は30歳なのだ。今焦って海外で法人を作る必要もないと思うし、一旦ヨーロッパを離れて、また体制を立て直して戻ってくることだってできる。

別に、法人を作らなくても、3ヶ月の無査証滞在を使って1年のうちの半年だけをこちらで過ごすことだってできる。


去年、20代を終えるときに「後から振り返って、20代なんて自分の人生、始まってもいなかったんだろうな、と思う時がくる」となんとなく思ったのだけれど、今早速、それはあながち間違いではないのだろうな、という感覚に浸っている。


別に失うものなんてないし、今一旦、日本に戻ったとしても、こちらで築いてきたものは残るだろうし、最悪失ったとしてもゼロ以下になることはない。


世の中がこんな情勢だから自分も色々と考えてしまうが、冷静になってみると、むしろ何のデメリットもないのだ。


もちろん、健康には十二分に気を付ける必要があるけれど、本当に注意しなければいけないのはそれくらい。


結局、自分ができることと言えば「勝てる可能性を高める」ことと「負ける可能性を下げる」、この2つしかないわけだから、これらを意識して、これからもこれまで通りに、毎日を送っていくだけだ。


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