美々ワールドに Rapidus
北海道にとって朗報! 最先端の半導体を製造する工場が、千歳市の工業団地に建設されることになりました。北海道にとってはもちろん、隣接する苫小牧市にとっても大きな期待が持てるニュースです。
Rapidus(ラピダス)から2月28日付で「お知らせ」が出され、道内だけでなく全国的にもこの話題が大きく報道されていました。場所は、どうやら「千歳美々ワールド」のようです。
「千歳美々ワールド」というのは千歳市にある 11の工業団地のうちの一つで、新千歳空港に最も近い場所です。ニュース映像にいつもの見慣れた景色が流れました。この辺りには飛行機の定番撮影スポットがあるのです。
いくつかの報道映像を見たところ、このマップの「第二期」エリアが建設予定地のようです。ここはほぼ平地で大きな太い木々などはなく、ところどころに低い灌木が生い茂る原野です。線路沿いの美々西通で舗装路は途切れ、その先は造成すらされていないようでした。実は、昨年4月に何度かこの辺りを歩いてみたのです。
マップの中央付近にあるのが千歳湖です(支笏湖ではありません)。写真の奥の方に見える大きな建物は…
千歳美々ワールド「第一期」エリアでいちばん広いDブロックにある、セイコーエプソン(株)です。このビルの屋上には民放(HBC 北海道放送)のカメラが設置されていて、新千歳空港のライブ映像を見ることができます。
公立千歳科学技術大学付近は美々川の源流部であり、地下水がこんこんと湧き出しています。半導体の生産にはきれいな水が不可欠なようですが、新工場ができても美々川の水質や水量、地下水位などに影響はないのでしょうか?
以前の記事「美々に湧きでる水たち」もご参考に。
美々川が千歳湖から流れ出すと、すぐに水芭蕉の群生地が広がります。その見頃は4月。入口が少しわかりにくいですが、前掲マップの F-1区画の交差点付近から入っていきます。
前掲マップの「第二期」の赤枠内には、今のところ何一つ建造物はありません。ただ、南東のいちばん端の C-1区画では「エネワンソーラーパーク千歳」が2015年12月から運転を開始しています。その発電電力などはこちらからリアルタイムで確認できます。
北海道の “なんもない” 原野がいつの間にかソーラーパネルで埋め尽くされてしまうより、工業団地としての区画に最先端半導体工場が建つ方が喜ばしいことだろうと思います。その名が示すように美しい美々川と、その水の流れをしっかり護りながら、Rapidusが大きく成長していくことを願っています。
※ 写真はすべて千歳美々ワールドで、2022年4月(冒頭写真のみ2023年1月)、やぶ悟空撮影
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