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白神進入管制区の 3Dイメージ

このところ 私の note では、4月から新たに運用が始まったターミナル・レーダー管制業務、「北日本広域ターミナル」関連の記事が多くなっています。

今回も引き続き「白神進入管制区 (Shirakami Approach Control Area) 」の空域に着目します。


▲ 白神進入管制区(AIPの図に着色・加筆)

AIP(航空路誌)に掲載されている図に 色を塗ってみました。

白神進入管制区(白神ACA)は、ざっくり言うと北緯39度より北、青森県までの日本海寄りの空域です。その北側は函館ACAと、東側の半分ほどが三沢ACAと接しています。青森空港への進入経路となる「変形扇形」の小さな空域があって、その上空だけは三沢ACA空域が重なっています。

白神ACAの上限高度は、南側の広い空域がフライトレベル180(FL180)、北側が高度13,000ft、そして「変形扇形」空域が高度9,000ft となっています。


▲ 白神進入管制区の立体視イメージ

北海道側から見た立体図を描いてみました。

白神進入管制区の空域内には、2つの管制圏(航空交通管制圏)と2つの情報圏(航空交通情報圏)があります。

  • 青森空港(青森管制圏)

  • 秋田空港(秋田管制圏)

  • 大館能代空港(大館能代情報圏)

  • 花巻空港(花巻情報圏)

(順不同)

管制圏、情報圏のいずれも、飛行場標点から半径9km(5nm)の円筒空域です。その上限は、青森空港が 1,200m(4,000ft)で 他の3空港は 900m(3,000ft)となっています。管制圏は管制区に含まれませんが、情報圏は地表から200m(700ft)以上の空域が管制区に含まれます。

青森空港周辺の空域が少し分かりにくいので、その辺りを拡大したのが次の図です。


▲ 青森空港近辺の立体視イメージ

前の図とは違い、南側から見たイメージです。青森空港の管制圏は、白神ACA空域からほんの少しだけ出ています。はみ出たところは三沢ACA空域です。

白神ACAの底は、この拡大図で示した付近では、地表または水面から 200m(700ft)となっています。

こちらの記事と併せてご覧いただくと、青森空港への進入機との関係が把握しやすいかもしれません。


737-800 Landing


※ 写真はいずれも新千歳空港で、やぶ悟空撮影

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