行動を変える、情熱と解像度
ゲーム制作日記のシェアや、作ったデモサンプルを触るためのサイトとしてnoteを書いていますが、昨日、ちょっとした出来事があったので。それについて語ります。
先に少し結論を言ってしまうと、「強い情熱と、高い解像度を持った熱弁は、行動をかえるんだなぁ」というお話で、それを、影響を受けた側として自分が体験したお話になります。
※聞いたことをそのまま勢いで書いただけの文章です💦つたない内容かもしれませんが、最後までお付き合いいただけますと幸いです!
足立区のバーにて
アマプラで見られるアニメ「バーテンダー」に影響されて、近所にいい感じのバーがないかなと探していたのですが、その中で、いわゆる「ゲームバー」と呼ばれるお店を見つけました。
通常のバーと同じく、カウンターとお酒があるのですが、広いスペースにテーブルとテレビ、そしてゲーム機が置いてありました。お客さんは、友達を遊ぶ感覚で、お酒を飲みながらゲームを楽しんでいました。
バーのマスターは、海外出身の方で、ゲーム好きで、それが高じてゲームバーを開店したそうです。もう開店して10年になるのだとか、、
何があった?
仕事帰りに、ハイボールを一杯飲みに寄ったのですが、バーのマスターとこのような会話になりました。
マスター「最近、何かゲームしましたか?」
自分「そういえば、、久しくやってないですね」
マスター「そうなんですか?お仕事が忙しいとかですか?」
自分「いえ、そうじゃないんですが、今はゲームをプレイする方じゃなくて、作る方にはまっていまして、、」
そういうと、マスターとの会話が大きく変わりました。
実は、マスターご自身もゲーム制作をしており、それどころか、カプコンでゲームプログラマーをやっていた経歴もお持ちだったのです。
そんなマスターから、ゲームエンジン(ゲーム制作ツール)の現状やトレンドを、事細かに教えていただきました。
ゲーム業界に限らない、日本の開発現場の問題
Unityのライセンス問題
Unityは非常に優れたツールだが、一般化されたことによる弊害
数多くあるゲームエンジンのそれぞれの関係性
グラフィックが強いゲームメーカーやゲームエンジンの秘密
オープンソースであることの価値
実際、プロとしてゲームにかかわっていた人の話だったので、あくまで趣味止まりとはいえ、ゲーム制作をやり続けていた自分にとって、非常に興味深いお話でした。
一つのゲームエンジンに関する知識とトレンド、他のゲームエンジンとの関係性や与えあう影響、さらに、それらのゲームエンジンの取り巻くここ10年感の遍歴。まさに「解像度が高い」の一言に尽きるかと思います。
GodotとUnity
マスターが使っているゲームエンジンは、Godotというゲームエンジンというものであることを知りました。
Godotとは、完全オープンソースのゲームエンジンで、Unityに似たインターフェースで2D、3Dを開発する環境を提供しています。あまり大きなタイトルで使われている実績とかはないのですが、インディースゲームの開発環境として、ここ最近注目されているそうです。
特に、Unityのライセンス問題により、ライセンスの急遽の有料化や、ゲームの収益やインストール数に基づいた料金発生が、今後起こることを危惧し、その結果、多くのメーカーやインディーズ制作者が、UIが似ているGodotに流れているとのことです。
特に、マスターがGodotを推している点として、オープンソースであることを熱弁されていました。
オープンソースとは、ソースコードが完全に公開されているソフトウェアのことで、そのソフトウェア利用時に、自分専用にソースコードをカスタマイズすることができる(一部条件あり)というものです。
Unityはソースコードは公開されておらず、ほとんどがブラックボックス(利用できるけど、中身がどうなっているかわからず、カスタマイズもできない製品)となっています。
私も、長年プログラマーをやってきていましたので、オープンソースが利点であることは賛成です。Unityは、プログラマでなくても、ツールエディタによってゲームを作ることは可能ですが、そのツールエディタ自体に不便や限界を感じた場合、どうしようもなくなることに、いつも疑問を感じていました。
マスターの情熱
マスターの主な主張としては「いろんなゲームエンジンを触ってみてほしい」ということでした。
海外でも、ゲーム制作の専門学校において「Unity」を教えているところが多く、それによりUnity活用のプロが多く輩出されています。ただし、一連のUnityのニュースにより、Unityの市場から人が離れた場合、せっかくUnity活用のキャリアを重ねてきたプロたちのスキルが無駄になってしまいます。
特に「Unityで開発してきた人は、Unityでしかゲームを作れなくなってしまい、他の開発環境では開発できなくなる」というのが、一番の問題だと話されていました。「ゲーム制作=Unity活用」という共通認識ができてしまい、Unityで問題が起きたら、ゲーム制作の市場自体が衰退してしまうということです。
日本でも、公共システムのSIを富士通が独占して長年担当したことから、富士通以外の会社が公共システムを改修できなくなるベンダーロックインという現状が発生した過去があります。
私自身は、完全にプログラミングだけで開発できるebitenginというゲームエンジンを選んで今日まで開発してきました。このエンジンを選んだ理由も、ソースコードが公開されており、プログラマである自分との特性と相性が良かったからです。
インディーズ制作仲間!!
Godotについてもその開発性の良さや、今後の展望についても、熱烈に語ってくれました。その結果、自分もこのツールを今後は使ってみようと思うようになり、「今度、Godotで何か簡単なものを作ってみます!」と言いました。
「オープンソースのゲームエンジンで開発するゲーム仲間ですね!」と言ってくださったので、自分としても、とてもうれしい瞬間でした。
なので、Godotを使った開発を、今後は重点的に見てみようともいます。
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