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PPP的関心【国勢調査・小地域集計が公開】

先日も書いたばかりですが、目の前で起こっている「問題」を解決しようと思ったとき、問題の背景にはどんな因果があるのかをきちんと見定めること抜きに的確で効果的な解決策には辿り着きません。

統計調査結果を一つの事実と捉え、思い込みを排除して問題の因果、仮説を考える際に、より身近な(小単位の)調査データがあればより的確な仮説を立てやすくなる場合があります。そのような際に「国勢調査の小地域集計」は有用な情報源だと思います。

国勢調査・小地域集計

全数調査の利点をいかし,市区町村よりも小さい単位である町丁・字等の 別に年齢5歳階級別人口や家族類型別世帯数等について集計しています。この小地域集計結果 を用いて詳細な地域分析を行うことにより,公共施設の適切な配置などの行政施策や,民間事 業者による合理的な出店計画などに活用されています。 町丁・字等別の集計は平成7年から行っており,集計結果は総務省統計局ホームページ, 政府統計の総合窓口(e-Stat),総務省統計図書館などで,どなたでも利用できます。

総務省 報道資料 (平成24年3月)より抜粋

具体的な集計項目

総務省統計局ホームページより

2月10日に「人口等基本集計に関する集計(人口,世帯,住居等に関する基本的な事項の結果)」は既に公表されています。
以降、就業状態等基本集計に関する集計、従業地・通学地による人口・就業状態等集計に関する集計、移動人口の男女・年齢等集計に関する集計についても各集計区分の公表後、順次公表されるとあります。

主な項目
人口等基本集計に関する集計【町丁・字等別結果】
・男女別人口及び世帯数
・年齢(5歳階級),男女別人口,総年齢及び平均年齢(外国人-特掲)
・配偶関係(3区分),男女別15歳以上人口
・世帯の種類(2区分),世帯人員(7区分)別一般世帯数,一般世帯人員,1世帯当たり人員,施設等の世帯数及び施設等の世帯人員
・世帯の家族類型(6区分)別一般世帯数,一般世帯人員及び1世帯当たり人員(6歳未満・18歳未満・65歳以上世帯員のいる一般世帯数,65歳以上世帯員のみの一般世帯数及び3世代世帯-特掲)
・住居の種類・住宅の所有の関係(6区分)別一般世帯数,一般世帯人員及び1世帯当たり人員
・住宅の建て方(7区分)別住宅に住む主世帯数,主世帯人員及び1世帯当たり人員
就業状態等基本集計に関する集計【町丁・字等別結果】
・労働力状態(2区分),男女別15歳以上人口
・従業上の地位(3区分),男女別15歳以上就業者数
・産業(大分類),男女別15歳以上就業者数
・職業(大分類),男女別15歳以上就業者数
世帯構造等基本集計に関する集計【町丁・字等別結果】
・世帯の経済構成(12区分)別一般世帯数
従業地・通学地による人口・就業状態等集計に関する集計【町丁・字等別結果】
・常住地による従業地・通学地(9区分),男女別15歳以上就業者数及び15歳以上通学者数
移動人口の男女・年齢等集計に関する集計【町丁・字等別結果】
・居住期間(6区分),男女別人口
・5年前の常住地(6区分),男女別人口(転入)
従業地・通学地による人口・就業状態等集計
・移動人口の男女・年齢等集計

多くの情報を常に正しく知識として頭の中に蓄えておくことも必要かもしれませんが、実学的な観点では情報源のありかを知っておく、いつでも取り出せる、取り出した情報を扱えることができることも(むしろそちらの方が)が大事だと思います。

理解を容易にするツールと組み合わせ

利用することで情報の分析結果を理解を容易に(見やすく)することを助けてくれるツールを提供する「G空間情報センター」についても知っておくと便利です。
中でも「将来人口・世帯予測ツール」は説明では「国勢調査の小地域人口・世帯データを用いてコーホート法により将来人口予測を行うとともに、マップ表示する機能を備えた Excel ベースのツールです」とあり、小地域単位でのビジュアル化ができるツールです。

今回は単なるツール紹介記事になってしまいました(笑)。
このような「情報のありか」を知っておくことで情報を探すことよりも情報を使って「どんなことを考えるか」に力を使いたいものです。

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