見出し画像

PPP的関心2024【中心市街地@シドニーの街中で見かけたメッセージ「Rich heritage always envolving 」】

少し前、2024年2月の初めにシドニーに行った際の写真メモから、トラムの敷設をはじめとする街中の使われ方や中心市街地開発の様子を記録しておきたいと思います。

仮囲いに記された写真とメッセージ

シドニー中心市街地の街並みと再開発の様子

2018年に大学のメンバーと視察に行ったときはまだこの通りのトラム路線は工事中でしたが、すっかり「市民生活の足」「観光の足」になっていることがわかりました。今回の訪問でも、OPALカードを購入し、トラムだけではなくバス、フェリーなどフル活用しました。

トラムに乗ってみたぞ!というのがこの記事の主題ではなく、市街地の中心通りの車道をあえて廃止しトラム通りとなったジョージストリートでの開発の様子も見たいということも私の目的でした。写真はその一部です。元々の通りにあった(おそらく)建築後時間が経った建物が残されている一方で、ところどころ抜き出して新しいものを埋め込んだような街並みが連続しています。

トラムから車窓を眺めていた時に見つけたのが、仮囲いに記された「Rich heritage  always envolving 」というNSW州のメッセージです。
門外漢ながら少し調べてみると、背景にはNSW(ニューサウスウェールズ)州政府の「ヘリテージ施策」というものに関連していそうです。

NSW州のヘリテージ施策は、1977 年の「ヘリテージ法(Heritage Act 1977)」 の制定から始まる。当法は、ヘリテージ施策を決定するヘリテージ委員会 (Heritage Council)を設置し、州レベルのヘリテージの保護と適正な管理の 実施を目的とする。当初は、ヘリテージが破壊の危機に瀕した際の、永久保存 命令や一時保存命令という救済措置の意味合いが強かったが、1987 年改正法で 定めた州指定ヘリテージ・リストの作成によって、破壊を防止し、積極的に保 護する体制へと変化した。さらに 1996 年に州政府は以下のような施策を発表し て、自治体、地域住民、企業に対する啓発活動を開始した。

 豪州におけるヘリテージの保存施策(一般財団法人自治体国際化協会)より(*リンク参照)

まちづくりにおける時空一致という視点

1年半くらい前のPPP的関心でも「街の空間(街並み、建物、景観)と市民の記憶(歴史、時間)の関係を一体的に捉えている。それを前提にエリアの修景、街並みや風景を残しながらの機能の更新に取り組み」という話を聞いて共感した、学びになったということを書きました。

単に古い機能のままを残すという意味ではなく、景観を形作る建物と人々の記憶を繋ぎながら新たな機能や役割を街に挿入してゆくことで、そこを歩く際にどこかホッとする空気を感じます(もちろん個人的な感想です)。

極端ですけど。こんなマックも
元々「地下鉄だった風景」を壁に取り込みながら、拡張した新路線のホーム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?