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これで会話の達人?たった5分で分かるコミュニケーションのコツ①【青い屋根のそば屋さん】

まずは、こちらのツイートをご覧ください。

下のヒントを見ずに「青い屋根のそば屋さん」の正体が分かりますか?

もし、このツイートを読んで「3秒」以内に分かる方は…

おめでとうございます!

あなたは会話の基礎を理解しています。

ですので、この記事を読む必要はありません。

しかし、もし理解できなかったら。

この記事はあなたの会話スキルUPのお役に立てるかもしれません。

ツイート内容に沿った具体例から、重要なポイントに繋げますので、良かったらそのまま「コラム」を読む感覚で読み進めてください。

※以下の記事はワーク用に読みやすくなるよう再構成しています。また、考え方のロジックを伝えやすくするため、一部フィクションを含むことをあらかじめご了承ください。


相手との認識のズレを知る

では続きです。

運転手は最初「なにを言ってんだこの人は?」と思ったそうです。

見えないモノを目印に指定されているのです。困惑したのも無理はないでしょう。

そのため彼は「どのあたりですか?」と距離感でサーチしようとしたのですが、お客様は「だから、あそこの青い屋根のそば屋さんを…」と同じことを繰り返します。

運転手はそれ以上の質問をやめました。

これ以上の質問は無駄。

「お客様との認識のズレ」を自力で解かなければならない、そう思ったからです。

「あそこ」という以上、すでに視界には入っているはずです。

万が一通り過ぎてしまえば、回り道をすることになり、結果、お客様に迷惑がかかります。

右折を指示されているため、当然、車は右側のレーンを走っています。

路肩に停めて確認をするのは事実上不可能。

その間も車は着実に「青い屋根のそば屋さん」に接近しています。

このままではマズイ。

数秒で正解を見つけないとクレームになってしまいます。

さぁ、運転手は密かにあせりました。


①ツイートの答え

いきなり話の腰を折りますが、まずは先にツイートの答えを言いますね。

答えは「緑色の屋根のラーメン屋さん」です。

賢いあなたのことです、この時点で「あぁ、そういうことか!」と思ったかもしれませんが、一応ねんのため、その答えに至ったプロセスを下に解説しますね。

②答えに至った彼の思考回路とは?

先ほどの続きに戻ります。

ポイントは2つ。

運転手は「青」と「そば」に着目しました。

ポイント① 青じゃないのに青って呼ぶのはなんで?

実は、日本の色彩文化って独特なんですよね。
青々と茂った森、青信号、などに代表されるように、日本においては緑のことを青と呼ぶ風習があるんですよね。

運転手は、視界の中に青い色の屋根が見えなかったため「他の色」を青とよんでいるのではないか、そう思ったんです。

そして、緑の屋根を探すと…あったんです。

ポイント② 中華そばって別の言葉に置き換えると?

そしてさらに。

「そば」も別の言葉の置き換えなんじゃないか、と運転手は思ったそうです。

そして「そば」の言葉の置き換えになりそうな食べ物と言えば…

そう、ラーメンです。

中華そばっていうじゃないですか。

そして、案の定。

緑色の屋根の建物は…ラーメン屋さん。

答え合わせが出来た彼は、通り過ぎる前に無事お客様の指示通り右折ができた、というわけです。

相手は同じ認識だと思っている?

上記のケース、推測の域をでませんが、お客様視点で見てみましょう。

ちなみにお客様は推定70代女性です。

【推測されるお客様の心の動き】

私は普通に説明している。なのになんでこの運転手は反応が悪いんだ?

ちゃんと青い(色彩学上は「緑」だが日本の文化上は間違いではない)屋根のそば(昭和30年代までならラーメンを「中華(志那)そば」と呼ぶのが一般的だったという時代背景がある)屋さんと言ってるし(※1)。それとも、私の声が聞こえなかったのかな?

(※1)
認識の食い違い、今回のケースでは論理学で言う「多義の誤謬(たぎのごびゅう)※2」が主な原因と考えられます。

※2多義の誤謬
たぎのごびゅう。言葉には2つ以上の意味が含まれるものがあるが、その意味をお互いに違う意味で認識・理解し、話が食い違ってくること。たとえば、青には「青」と「緑」の2つの意味が、そばには「日本そば」と「中華そば(=ラーメン)」のふたつの意味がそれぞれあります。(記事の趣旨に反するので今回はこれ以上の説明は割愛します)

そして、多義の誤謬が生まれた主な原因は世代間ギャップ。

まぁ、こんな感じではないでしょうか。

要するに、相手との認識のズレに気づけるかどうかが、相手との会話をスムーズに進めるのに重要ってことですね。

そのため、相手の生きてきた時代背景や価値観を理解することがポイントとなる、ということです。

私が情報発信で「相手理解が先」というのは、こういったことが理由です。

だから「まずは聴け」となるんですね。

まとめ

さて、いかがだったでしょうか?

会話では、お互いの前提が省略されていたり、そもそもの認識がちがう場合が少なくありません。

そのことを理解せずに会話を交わした結果、相手の言っていることが分からず、あるいは、相手の思惑と違った理解をして「必要のないコミュニケーションエラー」を起こす。そんなことがないようにしたいものですね。

さいごに。

コミュニケーションエラーを減らすための工夫を3つ提案します。

①相手の背景理解・属性理解の速度を上げる
②ビジネスであれば、相手の業界の「質問」が出来る程度の周辺知識を身に着ける
③相手とは「分かり合えない」のがデフォルトという意識を忘れない

これらの答えは、無作為ですがTwitterでもツイートすることがあります。

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というわけで、今回の記事はこれで終了です。

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