音楽は、芸術に似ている

平成といえば、誰の、何と言う曲でしょう。
平成で一番売れた曲は、SMAPの『世界に一つだけの花』だそうです。

聞けば、誰もが納得しそうですよね。

私も、学生のころは運動会等で流れていましたし、記憶に残っています。

でも、私は音源をCDでしか聴いたことがありません。

実際に歌声を聴くのには、たくさんのファンからLIVEチケットをもぎ取らなければなりません。
私は大学生になるまで、音楽のLIVEに行ったことがありませんでした。

好きなアーティストが特別なく、今流行っている曲や有名な曲を当てもなく聴いていました。

ジャニーズやアイドルに熱狂するファン。
私からは距離の遠い存在でした。
同時に、うらやましくもありました。

私は、「好きなもの」と言われても自信満々に言える事柄がありませんでしたから。

サッカーは好きです。
でも、選手をよく知っているわけでもなければ試合を観に行くこともほぼないです(海外サッカーのほうが好き、というのもありますが…)。

サッカーは「好き」よりも「面白い」という感覚です。
少しわかりずらいかもしれませんが。
実際に長い間プレーしたからこそ、様々な感情が入れ交じっているのです。

趣味としての「好き」という感情はない、と表したら何となくわかるでしょうか。

元サッカー日本代表主将の長谷部誠選手風に言うと、私には

「心を整える」ものがなかった

のです。

初めてLIVEに行ったのはサザン・オールスターズの『葡萄』です。
両親に連れられて行きました。

楽しかったです。
昔からなじみ深いアーティストさんでしたし(母が大好きでいつも流していた)、有名ですから。

ただ、やっぱりはまらない。

友達に誘われたLIVEにもいくつか行きました。

シンガーソングライターの大原櫻子、Little Glee Monster、などなど…。

好きになって聴くようになったのはLittle Glee Monsterですね。
歌声に力があって、ハモリが綺麗だったので聞き惚れてしまいました。

ただ、ハマる感覚はありませんでした。

そんな時、ふとラジオで耳にした曲に惹かれました。

その曲が、

パスピエの『アンサー』でした。

何度聴いても飽きなくて、中毒性がある。
一般的なポップスとは少しずれたリズムと楽器。

歌詞は二の次でした。
音楽性というやつに、初めてやられたのです。

すぐ、全国ツアーに申し込みました。

初めて行ったLIVEは、国際フォーラムでした。
音、演出、立ち振舞い。

見事に心を持ってかれました。

私は、パスピエの芸術性に恋をしたのです。
それからはあっという間。

毎回LIVEには欠かさず参加し、ファンクラブにも入りました。

私はやっと、「ハマれた」のです。

思うことは、音楽は全身で感じるものだということ。
生で歌を聴き、生でアーティストを見て、音で心を躍らす。

これが音楽の感じ方だと思います。

もし、気になる音楽があったらLIVEに顔を出すことをお勧めします。
もしかしたらそこには、音源にはない「彼ら・彼女ら」の魅力が詰まっているかもしれません。

もし、ハマることができたのなら、きっとあなたの心を整える材料になってくれる。

寄り添ってみよう、音楽と。

あなたの生活のプラスになりますように…。