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カタルシス/萩尾望都

単行本のタイトルは「イグアナの娘」その3番めに入っている短編の物語。

イグアナの娘の方は有名。

最近読み直して、カタルシスが頭から離れなくなってしまった。本を買ったときには自分と主人公を投影していたのに、段々と別の人物に投影するようになり、今は親の方に興味が行っている。私はさてどんな親になったのか?

以前母親との関わりをずっと傷ついて心のなかに持っていた方に、萩尾作品の数本をおすすめしてみたが、彼女には合わなかったらしく、自分の中に共感するものがなかったと言っていたのには驚いた。

まあ、人それぞれ。

親は願うものなんだろうなと、自分も合わせて省みる。ちょっと変わっているうちの息子達を眺めては、普通で良かったのにねえと思ったり。やりたいことしかやらないバカ息子たちではあるが、これからの人生のほうがしんどそうなので、せいぜい生きている間は使われておくか。巷のお嬢様方には何もできない男を作り出すなと怒られそうだけれども。

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