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シングルモルトとは?
Barでよく聞く「シングルモルト」と言う言葉。いったいどんなウイスキーのことを指しているのでしょうか?今回はシングルモルトとその他のウイスキーとを比較しながらわかりやすく解説します。
ウイスキーの分類
日本におけるシングルモルトやブレンデッドというウイスキーの分類はスコットランドの定義と同じです。アイリッシュウイスキーやバーボンウイスキーでは異なる分類の仕方をしますのでご注意ください。
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まず原材料によって3つに分類します。
モルトウイスキー
大麦麦芽のみを原料に、単式蒸溜器で蒸溜したウイスキーのこと。それぞれが豊かな風味を持ち、個性の強いものが多い。
グレーンウイスキー
とうもろこし、小麦、未発芽の大麦などを主原料に、大麦麦芽を混ぜ合わせて、連続式蒸留機で蒸留したウイスキーのこと。癖がなくマイルドだが、個性に乏しいとされる。
ブレンデッドウイスキー
モルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたウイスキーのこと。双方の特徴を生かして安定的で飲みやすいウイスキーが生産される。
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ウイスキーの消費の90%以上がブレンデッドウイスキーです。ジョニーウォーカーやシーバスリーガル、デュワーズ、カティサーク、角瓶など様々な場所で売られているのはブレンデッドウイスキーです。
モルトウイスキーはさらに以下の様に分類されます。
シングルカスク
一つの樽からの原酒のみを瓶詰したもの。
その樽や原酒の個性が明確に出る。
シングルモルト
単一の蒸溜所で造られたモルトウイスキーのみを樽詰めしたもの。
蒸溜所で作られた原酒同士は混ぜ合わせても良い。蒸溜所の個性が明確に出ることが多い。
ブレンデッドモルト
複数の蒸留所で造られたモルトウイスキーを混ぜ合わせたもの。日本ではピュアモルトとも表記する。(ex.余市蒸溜所+宮城峡蒸溜所=竹鶴)
モルトウイスキーの中でも、マッカランやグレンリベット、山崎、余市など単一蒸溜所内で造られたモルトをシングルモルトといい、ラベルにもシングルモルトの表記があります。
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シングルカスクは限定品として出すか、ボトラーズという瓶詰め業者が生産している場合が多いです。
ボトラーズやカスクストレングスなどについてはまた別の記事で詳しく書きます。
シングルモルトの代表銘柄
グレンフィディック
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世界初のシングルモルトであり、シングルモルトの象徴的存在。世界で最も飲まれているシングルモルト。
緑の三角形のボトルで有名なグレンフィデック。1963年に世界で初めてシングルモルト・ウイスキーを発売。ブレンデッドウイスキー全盛の当時の常識では、シングルモルトが一般に売れるとは誰も考えなかった。
洋梨の様なみずみずしくフルーティーな熟成香と、ミディアムボディのフレッシュな味わいが特徴。
よくスコッチウイスキーの名前に出てくる「グレン」は「谷」、「フィディック」はラベルにもマークのある「鹿」の意味。
グレンファークラス
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1836年の創業以来、一族経営を続け、ブレンデッド用にウイスキーを供給しないことでも有名。シェリー樽熟成がもたらすリッチなアロマと褐色に近い琥珀色が特徴的。フルーツケーキのような香りと、オイリーで芳醇なフルボディな味わい。
「グレン=谷」、「ファークラス=緑の草」つまり「緑の草の生い茂る谷」を意味する。
エドラダワー
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スコットランド「最上級」の蒸溜所のスコッチウイスキー。無骨なハイランダー達が昔ながらの製法で作り上げるウイスキーは、生産量が平均規模の蒸溜所の1/40程しかなく、ロットごとに味わいが変わるのも少量手造りならでは。
パワフルでオイリーな香りと、ナッツやクリームのような厚みのある味わいが特徴。
「エドラ=〜の間」、「ダワー=川」で「2つの川の間」と言う意味。
スプリングバンク
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キャンベルタウンにある今では珍しくなったモルティングからボトリングまでの工程を全て行なっている蒸溜所。120カ所程ある蒸溜所の中でもボトリングまで行っているのは3カ所だけ。オーナー一族のこだわりを感じることのできる1本。
バニラとウッディな香り、刺激的な塩味とほのかなピートが口に残る絶妙な味わい。ぜひストレートでどうぞ。
「スプリングバンク」は春の銀行?と思いきや「スプリング=水の湧き出る泉」、「バンク=傾斜した」。英語の古語で「集落」を意味する。
キルホーマン
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スコットランド南西にあるアイラ島から、2005年創業のキルホーマン蒸溜所。200年以上続く蒸溜所が多い中、アイラ島に124年ぶりにできたキルホーマン蒸溜所は、アイラ島で唯一、大麦栽培・製麦・糖化・発酵・蒸溜・熟成・瓶詰というウイスキー造りにおける全工程を自社で行える「100%アイラ産」を可能とした蒸溜所。
力強いピートとモルトの香り、リッチでジンジャーを感じる飲みごたえ。
「キル=教会」、「ホーマン」は人名で教会の跡地にできた蒸溜所だということがわかります。
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