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リンゴの皮だけ赤色だった

夢の中で祖母がリンゴを剥いてくれた。
勢いよく包丁を動かして器用な手つきで。
ふらっと来てくれたことが嬉しくて
リビングの椅子に座ってもらった。
この非現実に気付いてしまわないように
必死で会話のための言葉を探していた。
祖母は明るくてよく喋る人だった。
夢の中でもおんなじだった。
「蚊トンボは田んぼがあるしよく出るよ」
って、会話のくだりしか覚えてないし
りんごも食べれなかった
祖母と目が合うこともなかったし
触れることもなかったけど
4年ぶりにしゃべれて嬉しかった。
自分にわいたその気持ちだけで充分。
ありがとう。また来てね。


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